皆さん、おはようございます。かもめ(@kamome_No3885)です。
そしてあけましておめでとうございます。
本日は2023年1月1日です。
私は今、お正月休みを利用して本土最東端の町、根室にいます。
この日の予定はノサップ岬で初日の出を拝んだ後、花咲線に乗って釧路まで戻って、その後は手持ち無沙汰なので帯広にでも行ってみようかなと考えています。
発駅 | 発時刻 | 着駅 | 着時刻 |
ホテル | 530 | 納沙布岬 | 615 |
納沙布岬 | 730 | ホテル | 815 |
東根室 | 1106 | 釧路 | 1318 |
釧路 | 1342 | 帯広 | 1524 |
帯広 | 1704 | 釧路 | 1839 |
納沙布岬に初日の出を見に行く
当初は朝8時ごろに根室駅前を発車する路線バスで納沙布岬まで行く予定でした。
初日の出はホテルの前や窓から見れば良いかなーと。
もしくは初日の出は諦めて眠いから普通に寝ておくかと考えていたのですが、チェックインの時にこの予定は覆されました。
なんと明日、納沙布岬に初日の出を見に行く臨時バスが運行されて、ホテルの前まで迎えに来てくれるそうです!
これは乗るっきゃない!
ということで、私は根室の駅前にあるイーストハーバーホテルというホテルに泊まっていますが、初日の出を見に臨時バスで本土最東端の納沙布岬まで行くことにしました。
早速、その臨時バスに乗って納沙布岬に向かいます。
どうやらこの根室交通が運行をする臨時バスは根室市内の宿泊施設を転々としてお客さんを拾いながら納沙布岬に行くようです。
ホテルの一階に降りると同じホテルの宿泊客が大勢バスを待機していました。
私の乗車したバスはその後も何点かのホテルや民宿を回ったのですが、乗ってくる人はほとんどいませんでした。
高速バスタイプの大型バスでしたが私の泊まっていたイーストハーバーホテルの宿泊客でほとんどが埋まってしまいました。
いかににこのホテルが根室で大きな影響力を持っているか分かります。
可愛そうな街「根室」
この日の納沙布岬の日の出の時間は6時49分。
みなさんご存知の通り根室は日本で一番太陽に近い街です。
太陽は東から登るので、日本最東端の根室が日本で一番最初に太陽が登るんですね。
じゃあ、日本で最初に初日の出が見られるのも根室?
いいえ、違います。
日本で最初に初日の出が見られるのは千葉県の犬吠埼です。
なぜこのようなことが起こるのか?
それは地球の時点の軸(=地軸)が完全に南北には向かず23.4度ずれているからです。
そしてその影響で元日を含む前後10日くらいは日本で最初に太陽が登る街の栄光を千葉県に譲るのだそうです。
365日あるのに一番良いタイミングをで銚子市に美味しいところを持っていかれる根室市。
かなり残念です。可哀想。。。
しかし、それを聞いて私はより一層根室が好きなりました。応援したくなります。
さて、根室駅前から納沙布岬までは車で40分ぐらいかかります。
そのため5時半にホテルを出発して、その他ホテルや民宿を転々としながら納沙布岬に着いたのが6時15分くらい。
納沙布岬に着いたときはまだ辺りは真っ暗でした。
一番驚いたのは納沙布岬にいる人の数。
根室と言うと本土最東端の地であり、かなり秘境感がありさらに寂寞感のある土地です。
夏に行った時でも思いましたが歩道を歩いている人はほとんどおらず、いかに車社会が浸透しているかと思い知らされます。
にもかかわらず納沙布岬には大量の人。根室市にこんなに人がいたのかと驚きました。(決して根室ディスっているわけではありません)
さてだんだんと辺りが明るくなってきました。
皆さん納沙布岬のすぐそばの海岸線のところまで行って水平線から日の出が昇る様子を撮影しようとしていますが、その辺りは人が多すぎて撮影できるポイントがありません。
そのため私は少し離れたところから納沙布岬灯台と初日の出をセットで撮影出来るようなポイントに移動しました。
この時の気温は0度。
本土最東端であり、日の出直前ですから相当寒いのだろうと覚悟していましたが、根室はそんなに寒くないみたいですね。
後で気づいたことですが海水は比熱が大きいため温まりにくく冷めにくい性質があります。
そのため海沿いの土地は冬でも気温が低くなりにくいという性質があるみたいです。
逆に大陸は温まりやすく冷めやすい。
つまり内陸の都市は夏は暑く、冬は寒いということになります。
後で調べてみると北海道で最も寒い町は陸別町という街だそうです。確かに北海道の内陸にある街です。大都市で言うと旭川は北海道の中でもかなり寒い部類に位置するようです。
さて太陽が登ってきました。
皆さん一斉にシャッターを切っています。
この日は奇跡的に天候も良く相当綺麗な初日の出を撮影することができました。
さらに驚いたのは北方領土の島々がかなり間近に見えること。
霧の道東と言われるくらい根室を含む道東地方は夏は霧に覆われて視界が悪いことで知られています。
実際に夏に納沙布岬に訪れた時も根室市街はそこまでではなかったのですが、納沙布岬に近づくにつれて霧が深くなっていき、北方領土の島々は見えない状態でした。
しかし、この日は奇跡的に天候が良いため遠くに北方領土の島々を見ることができます。
雪を被って美しい山体がありますね。あまり自信がないですがGoogleマップの方角によるとあれは国後島のようです。
帰りのバスの発車時刻は7時半。
太陽が昇ってから少し時間があるため私はこうやって北方領土を撮影したり、もう一度日の出を撮影したりなどしていましたが、ほとんどの人は水平線からちょこっと頭を出した太陽を撮影してすぐに撤収していってしまいました。
外が寒いからというのもあるでしょうが、撤収が早いのは撮り鉄と一緒ですね。
(撮り鉄は目当ての列車が通り過ぎると余韻に浸らずにすぐに撤収することが知られています)
帰りの花咲線は動物の宝庫だった
ホテルに戻ったのが午前8時くらい。
思いがけず朝早くに納沙布岬まで往復できましたが、私がもともと乗車する予定だった花咲線の列車は11時発です。
あと3時間くらいあります。
とりあえず昨晩のうちにセブンイレブンで買い込んでいた朝食を食べ、1時間ぐらい仮眠を取ることにしました。(朝が早かったですからね。。。それにカウントダウンもやっています)
ホテルのチェックアウトは10時だったのでとりあえず10時にホテルを出ましたが、まだあと1時間あります。
根室駅の待合室で1時間時間を潰してもよかったのですが、それもなんかもったいない気がするのでせっかくなので隣の東根室駅まで歩いてみることにしました。
東根室駅は日本最東端の駅です。
花咲線は秘境地帯を走る路線なので駅と駅の距離が大きく離れているところが多いですが、根室と東根室館はどちらも根室市街地の中に属するため駅間が短く、歩いても行ける距離なのです。
Googleマップによると根室駅から東根室駅までは歩いて30分程度。
実際に30分も歩けば到着しました。
しばらく待っていると釧路方面からやってきた列車が来ました。
根室駅は1面1線の構造なのでこの列車が根室まで行って折り返し、次に私が乗る釧路方面の列車になります。
そのためこの列車に乗って良い座席を確保しておき、根室から折り返しも引き続き乗車することを考えたのですが、車内では根室駅到着前に根室駅のホームでは多数の乗客が待っているため折り返す人でも一度ホームにおりてから再度乗車して下さい。と言った旨のアナウンスがあります。
そのためいくら良い座席を確保しておいても一旦降ろされる羽目になるので、早めに乗車する意味はありません。
折り返しの列車を潔く待ちましょう。
と言うか先日の記事でも書きましたが花咲線の場合は座席に座ってはなりません。
途中は多数の野生動物に出会えるような区間です。
列車が近づいてくると動物は逃げてしまいますから、運転席の後ろの前面展望のところに突っ立って前に動物がいないかと目を凝らしながら乗る。
これが一番花咲線の魅力を堪能できる乗り方だと思っています。
実際に帰りの車窓は野生動物のパラダイスとなりました。
その前の落石海岸の絶景をご覧に入れましょう。
行きでみた夕日の落石海岸の良いですが、晴天の落石海岸のこれまた絶景です。
さて、動物の紹介。
まずは皆さんおなじみシカ。
シカはレールを舐めて鉄分を補給するらしいので、線路上に出てきやすいんですよね…
(ってかこいつら鉄道ができる前の時代はどうやって鉄分補給してたんだ…)
そしてところどころにカラスやその他鳥類のたまり場のようなところがあります。
列車が近づいて警笛を鳴らすと一斉にみんな飛び立って行きますが、その中に一際大きな個体が混じっていることに気づきました。
慌ててシャッターを連打してみるとコイツです。
オジロワシはかなりレアキャラだと聞いていたのでとても嬉しくなりました。
よく見ると1枚目の写真の右下には鹿のような動物の死骸があることがわかります。
それを食べるために鳥が集まるため、所々に鳥のたまり場があったのですね。
鹿が自身の死に場所をこんな線路脇にするわけないですから、おそらくこれらの鹿は花咲線の列車にはねられてしまっのでしょう。少し悲しい光景ですがJR北海道と自然の共存の厳しさを思い知らされます。
このような光景が帰りの花咲線では3回ほどありました。
そしてどのたまり場にもカラスに紛れてワシがいました。
写真には収められなかったのですがキタキツネが線路脇を全力疾走している光景も見られました。
最初は柴犬かなんかだと思ったのですが、野生の柴犬がこんなところにいるのは考えにくいですし、柴犬にしては少し足が短く、しっぽが大きかったように思います。
帰りの別寒辺牛湿原ではテントを発見!
だれかキャンプしているのでしょうか?
ということは、年越しをこの湿原で迎えたということ?
すごい人がいるものです。
帰りも例によってずっと運転席後ろでカメラを構えていました。
13時18分列車は釧路駅に到着しました。
ヒマなので帯広に
今日は釧路のホテルに宿泊することにしています。
とはいえまだチェックインには早い時間ですし、せっかく北海道まで来たのに午後を1日ホテルやその辺のカフェで過ごすのはもったいない気がします。
また私の手元にはJR北海道の列車が乗り放題になるきっぷがあります。
乗り放題となると特に用事がなくても列車に乗りたくなるのが乗り鉄の性。
網走方面に向かう釧網本線やいま乗ってきた根室に向かう花咲線は列車本数がとても少なく乗ってしまうと帰りの列車までかなり待つ羽目になりそうです。
なので乗ってどこかに向かうとしたら根室本線の札幌方面となります。
そうだ、帯広に行こう
帯広は道内でも有数の大都会。
人口では確か道内5位くらいに入っていたと思います。釧路より上です。
乗車するのは特急おおぞら札幌行き。これで帯広まで2時間。
そういえば前回夏に釧路に来た時はこの帯広ー釧路間は夜になったため車窓が全く楽しめなかったのでした。車窓のおさらいとしてしっかりと見ていきましょう。
帯広ー釧路間は思っていたよりも田舎の地帯を走ります。
そして帯広に近づくにつれ雪がどんどん深くなっていくのが印象的でした。
しかし帯広も太平洋側の都市ですから道内では雪は少ない方だそうです。
途中、何度も鹿を見ました。
北海道の車窓では木々の間を覗いていると簡単に鹿を見つけることができます。
帯広に来たなら豚丼を!
15時24分帯広駅に到着。
実は帯広に来た目的がちゃんとあって、有名な十勝帯広の豚丼を食べてみたかったのです。
しかし今日は元日ということだけあってどこも閉店中。
かろうじて帯広の駅構内で売られているお弁当屋さんで豚丼おにぎりを購入することができました!
二つで600円なり。
おにぎりにしては高級ですが、しっかりと豚の切り身が巻いてあります。いわゆる肉巻きおにぎりといった感じですね。
さらに足が足りなかったら足してくださいと追加のたれまでも渡してくれました。
帯広駅の待合室で食べましたが、かなり美味かったです。
札幌から特急おおぞらに乗っていると、途中は石勝線の区間の秘境地帯を走ります。
初日の記事で説明したようにこの辺りは普通列車しか停車しなかった小さな駅がどんどん廃止されていってしまい、いまは特急列車のみが停車する駅だけが残っています。
そのためこの辺では特例として普通列車しか乗れない18きっぷのようなきっぷでも特急に乗れてしまいます。
占冠やトマム、新得などに停車していきますが、新得の次はだいたい帯広になります。(途中十勝清水や芽室に泊まる列車もあります)。
夏にこの区間に乗車した時はずっと秘境期間を走っていたのに、急に山がパッと開け、大きなビルやホテルが乱立する帯広の高架ホームに列車が滑り込んだことに大層驚いたものです。
さっきまで秘境だったのに急にこんなに街が開けるものかと。
泊るために釧路に帰る人
さてホテルは釧路なので釧路まで帰りましょう。
次の釧路方面の特急の発車まで帯広駅で一時間半くらい時間があったのですが豚丼屋がどこも開いていなかったので時間を持て余してしまいました。
そのため先に発車する普通列車で途中の池田駅まで行って、そこから後から追いかけてくる特急に乗ることにしました。
結局同じ便になるので到着時間は同じなのですが、乗り鉄たるものできるだけたくさんの種類の列車に乗りたいですし、知らない駅の駅前をブラブラ散策してみるのも面白いものです。
ということで乗車しますは最近JR北海道に導入され始めたハイブリッド気動車DECMO。
これで到着しますはワインで有名な池田駅。
駅前をブラブラ散策してみようと思いましたが、まぁ想像の通り田舎の駅。
何にもなかったため適当な写真などを撮って待合室で過ごします。
案の定特急おおぞらは10分程度遅れて走っているとのこと。
10分程度なら全然問題ありません。むしろ定時運行です。(冬の北海道は雪で遅れがち)
釧路に到着(やっぱり大都会だ)
今日泊まるホテルはアクシアイン釧路というところ。
このホテルも釧路駅から700mほど歩いた幣舞橋の所にあって非常に安く泊まることができました。
今まで札幌のワシントンホテルや釧路のラビスタ、根室のイーストハーバーホテルなどビジネスホテルというよりもむしろシティホテルに近いんじゃないかというくらいで良いホテルに泊まってきましたが、今日のアクシアイン釧路は100%ビジネスホテルといった感じ。
しかも建物も古いようで年季が入っていました。まあ安いので十分です。(なんと1泊2,700円でした!)
グーグルマップで調べてみると釧路にはかなり安いホテルがたくさんあります。
夏の旅行で泊まったパルーデ釧路というホテルもかなり安かったです。
ここは駅の目の前に立地しているため鉄道旅行者にとってはこっちの方が立地は良いですね。(1泊3,700円でした)
そんなわけで元日の今日は納沙布岬で初日の出を見て、絶景の花咲線に乗って、帯広で豚丼を食べ損ねたみたいな1日でした。
明日は朝一番の釧網本線の列車に乗って茅沼駅でまたタンチョウを見るなどして過ごしたいと思います。
その記事もぜひご覧ください。
皆さんこんにちは、かもめ(@kamome_No3885)です。 今日は1月2日です。私は今、釧路駅に来ています。時刻は朝6時半。 まだ外は暗いです。 釧路駅は国鉄時代に建てられた民衆駅の駅舎が未だに使われています。 […]