HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パスの入手方法
HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パスについて
皆さんはHOKKAIDO LOVE!6日間周遊パスをご存知だろうか?
これは連続する6日間JR北海道の列車が乗り放題になり、指定席も4回まで無料で予約できるきっぷです。
通常期のお値段はなんと24,000円!安い!
ところが、JR北海道さん、頑張りました(テレビショッピング風)。
北海道庁の補助金を使ってなんとこのきっぷを半額の12,000円で販売したのです!
普通列車しか乗れない青春18きっぷだって5日間で12,050円です。それなのに、特急も乗れて6日間12,000円…
JR北海道さん、出血サービスです。いや、むしろ切腹大出血サービスと言っても過言ではありません…
(補助金使っているのでJR北海道の負担額は普段の24,000円の時と変わらないのでしょうが、そもそもこれでも安すぎるので出血してることには変わりありません…)
このきっぷをどうやって入手するか?(最大の関門)
しかし、このきっぷは入手方法がかなり厄介です。
JR北海道の窓口でしか買えないのです…
販売は旅行開始日の前日までなので、前乗りして、その日のうちにきっぷを買えば良いのですが、JR北海道からは「このきっぷは補助金がなくなり次第販売を終了しまっせー」と言われているので、前日に北海道まで行って買える保証はありません。
わざわざホテルも航空券も予約して北海道まで行ったのに買えなかったら絶望です…
実際に私がこの旅行を決めた2022年6月の時点で「もう残りわずか」と言ったことがJR北海道から発表がありました。
では、関西に住んでいる私がどうやって入手したのか?
ヤフオクを使いました。
北海道在住の方が購入代行をされているサービスがあるのです。私が見た限り複数人の方がやっていました。
中でも私が依頼した方はとても親切で、購入代行費用を取られそうなところ、最寄りから札幌駅までの往復の交通費と配送にかかる封筒代や切手代の負担だけでやってくれました!
もう頭が上がりません…ほとんどボランティアです。
このきっぷ、私がこの記事を書いている2022年7月30日現在は販売が終了したと発表されていますが、なんと9月から販売が再開されるそうです。
JR北海道は在来線全線が乗り放題になるフリーきっぷ「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」を、2022年…
そう言うわけで、私はここ札幌にやってきました。
人生初の北海道。
本当は青森から青函フェリーで上陸したかったのですが、無難に新千歳に降り立ちました。
第1日目のミッション 宗谷岬に行く
皆さん、こんにちはかもめ(@kamome_No3885)です。
本日は2022年7月17日。
待ちに待った北海道周遊旅行の第1日目のミッションは日本の最北端宗谷岬に行くことです。
泊まっていた快活クラブを後にし、乗車するのは特急宗谷。
札幌と稚内を結ぶロングラン列車で確かディーゼル列車では国内最長距離の列車だったはずです。
宗谷は1日1往復のみの特急。そのため、普通の特急列車につくような○号といった列車番号は付きません。
私はこの日、宗谷で札幌-稚内間を往復することになります。
特急宗谷といえば261系のイメージでしたが、なんとこの日入っていたのはラベンダー編成。
グリーン車がない代わりに、先頭にはラウンジカーが付いています。
秘境路線の宗谷本線を走る列車ですから指定席予約はいらないだろうと括っていたのですが、予想は大外れ。
座るところが見つけられずデッキに立ったまま、7時30分、列車は発車しました。
さすがに座りたいので、車掌さんを呼び止めて、空いてる指定席を取ってもらえないか相談してみます。
国鉄時代から働いていたのであろう品の良いお爺さん車掌さんでしたが、「岩見沢でも多くおりますし、旭川からは空きますよ。先頭にはラウンジもあるので行っといで」と言われてやんわりと阻まれてしまいました…(なんとこの列車のラウンジは自由席なのです)
100%好意で言ってくれたのでしょうが、ラウンジも混んでるし、とりあえず今すぐ座りたいんじゃ…
空いている指定席を見つけてとりあえず座り、車掌さんが来たタイミングでもう一度声をかけ、なんとか座席をゲット!
しかし、指定席を売った方が儲けにはなるのに、やんわりと自由席を勧めてくる車掌さんはお客さん思いでいい人だなあとつくづく思いました。
車掌さんの言う通り、旭川に着く頃には車内は空席が目立つようになっていました。
旭川は北海道第2の都市。
しかし、北海道の一極集中具合は凄まじいもので、札幌市の人口200万に対して、旭川の人口は30万。
それでも、道内1,2の都市ですからこの間は30分もしくは1時間に1本のペースで特急ライラックやカムイと言った列車が運行されています。
それくらい札幌–旭川の移動の需要は大きいところですから、札幌–旭川間をピストン輸送するライラックやカムイ以外のこの宗谷にも乗客が乗ってきたのでしょう。札幌–旭川間は特急を使えば1時間半です。
札幌–旭川はやはりかなり念入りに線路が敷かれた区間のようで、確か日本一長い直線の線路はこの区間にあり、日本一長い車道の直線区間もこの辺だったと思います。
札幌-旭川の途中にある滝川という駅では国鉄時代のキャッチコピー「いい日旅立ち」がいまだに残っており、旅情を掻き立てます。
さて、北海道と言えば秘境地帯が多いイメージですが、それはまさにその通りで、札幌–旭川はかろうじて電化しているものの、ここから先はすべて非電化路線です。
特急宗谷は5時間の運行の中で3.5時間を非電化路線の中で過ごします。
旭川の次に停車する大きな駅は名寄。名寄から先は稚内まで市と言えるレベルの町はありません。それくらいの秘境地帯をこの宗谷号は走って行きます。
途中宗谷号は音威子府という駅に停車します。
音威子府駅は音威子府村の中心駅で音威子府村は日本で一番小さい村として知られています。
名物は音威子府そば。
そばの身を殻ごとすりつぶすためとても黒いそばで風味の強い田舎そばと言われています。
昔はこの音威子府駅で駅そばとして販売されていたのですが、店主の方が亡くなってしまい駅そばは廃業。今は駅から少し歩いたところの道の駅などで食べられるそうです。
午後12時、豊富(とよとみ)という駅に到着します。ここは豊富温泉の最寄り駅。
豊富温泉は日本で一番北にある温泉であり、世界でもかなり珍しい原油を含むお湯が湧き出ることで有名です。
私も一度行ってみたいのですが何せ日本の最北端に近いところ。到達難易度がとても高いのでなかなか訪れるのは難しそうです。
豊富温泉はアトピーや乾癬等の皮膚疾患に効能が高い温泉として有名です。このサイト(ミライノトウジ)は日本最北端の温泉郷と言…
列車はついに最北端「稚内」に到着!
札幌を出発してから5時間とちょっと。列車は南稚内駅に停車します。南稚内駅の次が稚内駅で、この2つの駅は隣り合った駅です。
稚内市の中心駅と言うと稚内駅と思われそうですが、実は稚内の市街地はこの南稚内駅に近く、稚内駅は稚泊連絡船(ちはくれんらくせん)のために作られた駅と言う側面が強い駅です。
つまりこの稚内駅のメインの使い道は今ではもう廃れてしまったということになります。
しかしながら、日本最北端の駅であり秘境駅として多くの旅行者や鉄道マニアが訪れる駅です。最近稚内駅は改装され映画館も併設される綺麗な駅になりました。
中でも鬼滅の刃無限列車編が上映されていた時は映画が1日中11回上映があるのに対し、稚内駅から出て行く列車は1日7本のみ。列車よりも映画のほうが本数が多いとしてマニアの間でちょっとした話題になりました。
さて先ほど稚泊連絡船の話をしましたが、実は昭和20年まで稚内からさらに北に線路が伸びていました。終着の駅は稚内桟橋駅。つまり港まで線路は伸びておりここから人々は船に乗って樺太に向かっていたということです。
今でもその稚泊航路の面影を残すものとして稚内北防波堤ドームがあります。北埠頭が旧樺太航路の発着場として使われていたとき、ここに通じる道路や鉄道へ波の飛沫がかかるのを防ぐ目的で、建設された防波堤です。
稚内駅からバスで最北端宗谷岬に向かう
札幌から乗って来た宗谷号はすぐに旭川駅に向かう特急サロベツとして折り返して行きました。
札幌と稚内を結ぶ列車が宗谷、旭川と稚内を結ぶ列車がサロベツとして名前が分けられているのです。特急サロベツは札幌と旭川をピストン運行をするライラックと接続を取ることによって一本で行ける宗谷号と変わらないくらいの所要時間を達成しています。
私が帰り乗る宗谷は旭川から出発した特急サロベツとして昼過ぎに出発し、それの折り返しが宗谷として札幌に向かうようです。
つまり、帰りの列車はここまで乗ってきたはまなす編成とは別の列車となります。
列車の出発までは5時間程度あります。
稚内に行ってきたらやることは1つ。ここからバスに乗って40分。日本の最北である宗谷岬を目指します。
帰りは宗谷岬でレンタサイクルを借り、そこから稚内駅まで約33kmを自転車で帰ってくる予定です。前々から雨の予定でしたが、なんとしてでも日本の最北を自転車で走ってみたいという思いが強かったためカッパまで準備して用意は万端です。
【修行】宗谷岬から稚内駅までサイクリング
宗谷岬についてから記念撮影もほどほどにさっさと自転車を借りてカッパを着て準備は万端。すぐに稚内駅に折り返します。
普通に走ったら2時間程度で稚内駅に帰れるとのことでしたが、途中白い道という観光名所がありそこに持って行きたいので意外と時間はシビアです。
しかし、片道自転車で片道バスという行程がこの店や観光案内所からは推奨されており、宗谷岬から稚内駅までクロスバイクを借りることもできなくはないと思ったためダメ元でメールで問い合わせてみたところ、快く宗谷岬でもクロスバイクが借りれるように手配してくださいました。
通常ならば宗谷岬から稚内に向かう方向は電動自転車電動のマウンテンバイクだけだった為このような自転車では所要時間が足りなくなっていたでしょう。とても助かりました。
早速雨の中カッパをかぶって自転車を漕いでいるとパッカパッカと時代劇でしか聞いたことのないような音がします。慌てて後ろを振り向くとエゾシカが後ろをついてきているではありませんか!
北海道に到着して1日目すぐにこんな経験ができるとは驚きです。おそらくこの日本最北のシカでしょう。
途中稚内空港の横を横切りながら稚内駅をひたすらに目指します。
途中白い道にも寄りましたがあいにくの天気です。そこまで写真映えをするところではありませんでした。
晴れていたらこのような写真が撮れていたでしょう。
途中、雨が霧雨のようになり、そこそこ強くなり、陸上で溺れかけているのではないか?もしかしたら海に飛び込んだ?と思うくらい顔に水がまとわりついてきた区間がありました。まさに修行です…
札幌駅を朝の7時半に出発してから宗谷に5時間近く乗り、そのままバスに乗ってきたため昼ご飯をまだ食べていません。ガス欠を予防するために途中セイコーマートに2度ほど立ち寄りパンや焼き鳥などを食べながら進んでいきました。
宗谷岬から稚内駅に向かう道の大半はこんな感じ。まさに最北の秘境といった様相です。
しばらくすると稚内の市街地に入ってきてこのような道は終わります。街の真ん中に入ってきたなーと思ったぐらいのところが南稚内駅です。先ほども述べたように稚内市の中心駅は稚内駅というよりも南稚内駅が中心なのです。
レンタサイクルの返却期限は夕方5時。稚内駅に到着したのは4時45分。我ながら良いペースで走ったものだなあと感心します。とはいえ最後の方は間に合わないかもしれないと焦ってかなり頑張りましたけど…
初っ端から素晴らしい観光が出来ました。
帰りの列車まではしばらく時間があるので稚内駅の中をしばらく散策。
列車が見れるテラスや映画館セイコーマート観光のお土産コーナーなども併設してあり最北端とは思えないぐらい都会的な駅です。にもかかわらず列車がやってくるのは1日片道7本…
帰りの宗谷に乗っても札幌にまた到着するのは夜の10時前。列車の中で晩御飯を済ませようと思いセイコーマートで食材を買い込んでから列車に乗車しました。
先述の通り宗谷本線はスーパーローカル秘境路線です。帰りはもう車窓は期待できません。
窓の外を見渡してもただの黒本当の黒です。
帰りはもう爆睡するしかやることはありませんね。秘境路線なのでスマホの電波も通じない箇所が多いです。
寝ぼけ眼に車掌さんのアナウンスを聞いただけですが、帰りは鹿に2度ほど衝突したようです。急ブレーキがかかって体が前のめりに起こされるのでそこで2回ほど目が覚めました。それくらいの秘境路線てことですね。
22時57分札幌駅に帰ってきました。今日はまたすすきのにある快活クラブに泊まって、明日は朝特急おおぞら号に乗って釧路方面に向かう予定です。
北海道周遊バス1日目はこれにて終了。
この日は札幌の快活クラブに宿泊しました。
次回の記事もぜひご覧いただけるとありがたいです。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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