こんにちは、かもめ(@kamomeNo3885)です。
関西スルッとパスを使って高野山と奈良を巡る旅をしてきました。
関西スルッとパスとは2日間4,400円(1日当たり2,200円)で関西都市圏の私鉄が乗り放題になるきっぷです。この時点で神のようなきっぷですが(1日当たりの値段は青春18きっぷよりも安い)、さらに特急料金を支払えば特急にも乗れるという好待遇付きです(青春18きっぷは特急には乗車不可)。
今回の旅のお品書きは以下。
- 高野山金剛峰寺に行く
- 紀三井寺から和歌の浦を見渡す
- 橿原神宮に参拝する
- 明日香村をサイクリングしてみる
- 奈良公園の鹿に挨拶する
順に旅の行程を追って行きましょう。
高野山金剛峰寺に行く
まずは自宅から金剛峯寺に向かいますが、住んでいるのは神戸方面なので、まずは南海電鉄の特急こうやの始発駅である難波に向かいます。
しかし、私は三度の飯より前面展望が大好きです。
そのため一番先頭の座席を確保するために早起きして山陽電鉄の始発駅である姫路駅まで一旦戻ることにしました。
なぜここまで前面展望にこだわるかというと、実は山陽電鉄に乗るのはこれが初めてだったからです。山陽電鉄がどんなところを走っているのか?どんな車窓が広がるのか知りたかったのです。
途中西代駅で山陽電鉄から阪神電鉄に管轄が変わりますが、西代駅を通過する特急も多いです。乗務員交代などはどうやってるんだろうか?
ちなみに、西代駅を過ぎると急に「今日も阪神電車をご利用いただきまして」と車内放送が変わるのでびっくりします。
が、普段乗り慣れている人は何とも思わないんでしょうね。そもそも西代駅で管轄が変わることを知っているのは一部の鉄道マニアだけです。普通の人は運営会社がどこであろうとも目的地までちゃんと連れていってくれたら何でもよいでしょう。
南海の難波駅に到着。
この駅は阪神・近鉄の難波とは少し離れているので乗り換えの際は注意してください。
※阪神線と近鉄戦は直通しており、難波駅で管轄が切り替わる。
※南海の難波駅が離れていると言ってもJR難波駅ほどではない。JR難波駅は陸の孤島である。JR難波駅は昔は難波ではなく、湊町駅といいJR難波駅に改名されたのは1994年関西空港開業の際である。ちなみに、当時駅名にアルファベットが入る最初の駅だったらしい。
ここから南海の特急こうやに乗って高野山の中腹「極楽橋駅」まで行くわけですが、これがかなり楽しい列車だったので皆さんに強くオススメしたいです。
乗車時間は1.5h程度。和歌山県の橋本駅を出ると次の停車駅は終点極楽橋駅ですが、この1区間だけで約40分ほどかかります。橋本駅と極楽橋駅の標高差は443mにもなるそうです。
そう、難波から出発する都市の特急列車から登山電車に早変わりするのです。
こいつ見た目はこんな「ザ・昭和」みたいな見た目をしているがなかなかやる…
橋本駅から極楽橋駅までは20㎞弱ですが、勾配が急なのに加え、クネクネと曲がりくねった走り方をするため制限30㎞/hといった低速での運転が続きます。
途中、紀伊神谷、上古沢、下古沢などといった秘境駅を通過します。
これらの駅の1日平均乗車人員は2~10人程度。それでも1時間に2本の列車が停車し、駅員もいます。
しかも、自動改札機もある!実はこれが南海電車に乗る初めての経験となったわけですが、ここで「南海ヤバい」と思いました。
極楽橋駅からはケーブルカーに乗り換えて高野山駅を目指します。(この運賃も関西スルッとパスに含まれていた!)
極楽橋駅での下車は想定されていないようで、基本的には駅員が同じ建物の中のケーブルカー乗り場の方へ誘導していました。一応、改札機が2台だけあって極楽橋駅で下車できるようになっているみたいだったので下車してみましたが、周りには川があるだけで何にもないです。
ケーブルカーにのって高野山駅に到着。乗車時間は5分程度。
高野山のケーブルカーは日本一勾配の急なケーブルカーらしく最高急こう配は56.3%にもなります(100m進むごとに56.3m上に上昇する)。
高野山駅からはバスで高野山の街に向かいます。これも乗車時間は15分程度。
実を言うと、高野山といったら金剛峯寺のイメージしかなく金剛峯寺を目指していたのですが、特急こうやの中で聞いた車内の観光案内放送によると「奥の院」と呼ばれる地帯が面白そうでした。2㎞にもわたりお墓が並んでおり、その中には戦国武将のお墓も多数あるそうです。
滞在時間は2時間程度しかありませんでしたが、とりあえず金剛峯寺に到着。11月の寒い季節に行ったので、ピンと張りつめた空気とお寺特有の冷たい床の感触が趣深かったです。
あと、庭園が見事でした。
さて、金剛峯寺から奥の院の地域までは少々離れています。1~2㎞くらい?
これもバスに乗って移動します。
高野山はお寺があるだけではなく、あの一帯が町として成り立っている地域と考えた方が良いです。そのため割と移動には手間がかかります。
しかも、4000人が住んでいてその半数がお坊さんだとか。バスの1日乗車券は確か700円くらいで、すぐに元が取れるので買うことをお勧めします。
高野山の地域一帯を金剛峯寺としたとき、奥の院はその核となるような場所だそうです。バスを降りて700mくらい歩いた地点に弘法大師が眠るとされる御廟もあります。この700mの道のりもお墓が多数並びます。
この御廟の雰囲気は言葉ではなかなかいい表すことのできないものでした。薄暗いお堂の中でお坊さんがお経を唱えています。
マイクなどないにもかかわらず、かなりお堂全体に響き渡る声でした。本物のお経と言うものはこういうものか。
写真NGのため、写真は残っていないが、ぜひ訪れてもらいたい場所である。
途中、戦国武将のお墓も何件かある。
さて、早々に高野山を下山。
高野山駅の前で野生の鹿を見ました。まあ、鹿ならば明日嫌と言うほど見るでしょう。ただ、この鹿はまごうことなき野生の鹿です。(まあ、奈良公園の鹿も野生というくくりにはなってますが)
高野山から和歌山へ
次の目的地は和歌山です。
朝日が差し込む紀三井寺からの景色が見たいがために和歌山駅前のホテルを取ってあります。
JRが使えたら橋本駅から和歌山線に乗ればよいのですが、ここは私鉄縛り。
難波まで戻って南海の特急サザンで和歌山に向かうことにします。
南海電車で来た道を戻ればよいのですが、近鉄にも乗ってみたいということで、河内長野駅で近鉄線に乗り換え。近鉄線を乗り継ぎ難波駅まで。
はい、数時間ぶりに戻ってきました難波駅。
そして、最初にも書きましたが、近鉄難波駅と南海難波駅は絶妙に離れています。また、ここを歩きます。
南海サザンであっという間に和歌山に到着。
幸い一番前の席が取れたため夜だったが前面展望が楽しめました。しばらくは高架線が続き、駅を通過するたびに明るい物体(駅)が近づいてきては車内が明るくなる光景は見ていて爽快でした。
(前述の通り私は三度の飯より前面展望好きです。そして高架線の前面展望が何よりも大好物。今までで一番見事と思った前面展望は土佐くろしお鉄道宿毛線です。阪和線の高架区間も良い)
ちなみに、特急サザンは格差特急として有名で指定席料金の500円を払うか払わないかで天国と地獄が分かれます。逆にいうと、特急にもかかわらず追加の特急料金なしで乗れるサザンはかなり良い。便数もかなり多く、これで大阪―和歌山はかなり近くなったでしょう。
ここで1つ問題がある。
南海が発着する駅は和歌山市駅。しかし、翌日行きたい紀三井寺はJR紀三井寺から徒歩で移動します。
南海和歌山市駅とJR和歌山駅は和歌山城を挟んで2駅離れており、JR和歌山市駅も南海和歌山市駅に隣接してはいますが、この2駅間は孤立しており、便数も少なく、和歌山市駅―和歌山駅はピストン輸送のダイヤになっています。つまり、和歌山市駅にホテルを取ると翌日の早朝に和歌山駅で待ちぼうけを食らうのです。
そのため、今日のうちに和歌山駅に移動しておきたい。が、次の列車まで40分程度待たされる…
正直歩いて和歌山城を突っ切り、和歌山駅を目指して場合と時間は変わらないと思われましたが、しんどいので40分待つことにしました。
始めてきた和歌山市駅。立派です。さすが、南海一の都会と鉄道唱歌で歌われるだけあります。(というか、南海って和歌山以外がショボすぎて、和歌山が不戦勝してるみたいなもんじゃん。というツッコミは受け付けない)
紀の川口の和歌山は
南海一の都会にて
宮は日前国懸(ひのくまくにがかす)
旅の心の名草山(なぐさやま)鉄道唱歌・関西・参宮・南海編 第50番より
その和歌山も阪和線やさっき乗ってきた南海線の影響で大阪方面に人口の流出が止まらないそうです。
人口流出率1位、それが和歌山なのです。(特急サザンが追加料金なしの自由席を設けていたのも納得です。実際に和歌山に到着したのは21時前後でしたが、自由席はかなり混んでいました。)
和歌山駅前のドーミーインに到着。ここはドーミーインプレミアムということでやっていましたが、いまいち何がプレミアムなのかわからなかった。
近鉄大和西大寺でかった焼鯖寿司を食べて就寝。
明日は紀三井寺からの眺めを楽しんだあと、明日香村をサイクリング、奈良公園の鹿と戯れるなど目白押しです。
次回もぜひ読んでいただけたら嬉しいです。ありがとうございました。