こんにちは、かもめ(@kamomeNo3885)です。
この旅行をしているのは2021年の7月24日。
普段は関西に住んでいる私ですが、今日この旅はここ米子駅から出発です。
米子駅の近くに用があり、その用事を済ませたついでに芸備線に乗ってやろうというのが今回の旅の魂胆です。
芸備線といえば知る人が知る超赤字ローカル線。
最近はコロナウイルスの影響でJR西日本も収益に苦労しているようで、内部補助が効かなくなってきたということで今後のあり方について話し合いたいとまで言われてしまいました。
廃線の話ではないと言っているとのことですが、こんな収益状況ですので廃線のカードも手札に入っているものと思われます。
と言うわけで、
「いつまでもあると思うな芸備線」
今日はそんな芸備線にお別れ乗車したいと思います。
米子駅から芸備線の始点「新見駅」を目指す
と、その前に米子駅前のイオンのミスタードーナツで一休み。
ホテルのチェックアウトが10時でしたが、今日のここから乗車する米子発新見ゆきの伯備線の列車から11時頃までないのでここで少し仕事をしてから駅に向かうことにします。
ちょうど駅に向かった頃にはこのあたりの観光列車であるあめつち号が米子駅を出発するところでした。
この日は夏の青春18きっぷの利用期間真っ只中。
乗車した伯備線はどこも窓側が埋まっているかという状況。地元の学生が部活に向かうところでしょうか?練習着姿の学生が目立ちました。
米子駅から岡山県の新見駅までは普通列車で2時間半程度。中国山地の山をかけ分けてのんびりと走る車窓が続きます。
途中、根雨駅で特急やくもの退避を行いました。
根雨駅は古くからの客車列車に対応した駅のホームのようで、今の電車が到着すると低くなったホームと電車との段差がこのように開いてしまいます。
かさ上げしているホームもよく見られますが、根雨駅はどうやらかさ上げはしていないようです。
芸備線に乗れない!?
この根雨駅で20分ほど止まったでしょうか。
乗客の中に私も含めあと2,3人鉄道マニアがいたようで、皆さん列車の外にカメラを持って繰り出しやくもの写真をとっていました。
と、ここでワンマン列車の運転士さんから衝撃的な案内があります。
「今日7月24日と明日25日は芸備線において混雑が予想されます。ご乗車になれない場合もございますので運行状況に注意してご利用願います」
ご乗車になれないというのは一両の芸備線の気動車に対して積み残しが発生したということです。
慌ててTwitterでこの4連休の昨日やおとといの状況を見てみると、実際に積み残しが発生し地元の高校生が乗れなかったことがあったようです。
芸備線となると利用できる列車は限られます。
新見駅から先の芸備線は1日6往復しかありませんが、我々鉄道マニアが目指す備後落合駅に到達する列車は1日3本しかありません。
東城駅から先の芸備線は1日3本にまで本数を減らすのです。
しかも、備後落合駅で接続がうまくいき米子や広島などへの都市圏に抜けられる列車は新見駅を13時2分に発車する一本のみ。
当然私が狙っている列車もこれです。
となると積み残しが発生する列車は自動的に1日1本これだけということになります。
私が乗っている列車は13時ちょうどに新見駅に到着することになっていますが、さらに悪いことに「この列車は10分遅れで運転しています」などと言っています。
時間通りに新見駅についても乗れないかもしれない、そもそも新見駅に時間通り着くかわからない。二重苦です。
芸備線で乗れないとなるとどうなるでしょう。
新見駅に取り残されることになります。そしてその新見駅も決して本数が多いとは言えません。
新見駅は備後落合に向かう芸備線と姫路に向かって伸びる姫新線、そして岡山に向かって伸びるいま乗車中の伯備線の三本が交わる拠点の駅ですが、芸備線と姫新線は本数が少なすぎて使い物になりません。
となると新見駅に取り残された場合、向かうのは自動的に岡山駅ということになります。
芸備線が実際に伯備線と分かれるのは途中の備中神代という駅。私が今乗っているこの電車も途中の備中神代駅に停車し新見駅に向かいます。
新見駅に時間通りに着かない可能性も考えると、確実に芸備線に間に合わせるには途中の備中神代駅でおりて、後から来る芸備線の列車を待てばいいことになります。
遅れは少し回復して5分と言ってるのでなんとか間に合うでしょう。
しかし、やはり車内が満員で芸備線の列車に乗れなくなったとなると備中神代駅に取り残されることになります。これは分かる方には分かるかと思いますが絶望を意味します。
スーツ氏も芸備線には苦しめられていましたが、私もそうなりそうです…
遅れは少し回復しましたが、それでも5分程度…なので芸備線の乗車は半分諦めていました。気分はもうすでに岡山観光。後楽園でも行こうかなー。
しかし、奇跡的に芸備線がこの電車の到着を待ってくれたようです。
諦めていただけに、慌てる私…乗るべきか、乗らざるべきか!
さて運命やいかに。
はい。
このように新見駅で芸備線の列車を見送ることにしました。
芸備線のトラブルで予定が崩壊しました
話は変わりますがこの日のホテルは福塩線の府中駅前にとってあります。
芸備線に乗って備後落合。備後落合からは福塩線で府中に向かうというのが当初の計画でした。
実際の車内は積み残しが発生するというまで混んでいる様子ではありませんでした。
乗ろうと思えば乗れましたかガラガラの車内でのんびりと車窓を眺めるローカル線の旅が好きな私にとって混んでいる車内というのは魅力が半減してしまいます。
そのため、また後日日を改めて乗ることにしたのです。
芸備線のようなローカル線はやはり青春18きっぷのシーズンに入るもんじゃありませんね。
ということで2時間かけて米子駅から新見駅に到達し、もう2時間かけて新見駅から岡山駅に向かうことにしました。
気を取り直して岡山観光
午後3時前に岡山駅に到着。
10時頃にミスタードーナツでドーナツを食べて以来何も食べてないのでお腹がペコペコです。
しかし、岡山駅には私の大好物があります。
ここまで在来線に乗ってきましたが新幹線改札の入場券を買い新幹線ホームに向かいます。
それがこれ。
岡山県倉敷市はぶっかけうどんの発祥の地と知っていましたか?
ということで当然倉敷駅前にもこの「ふるいち」というぶっかけうどん屋さんがあるのですが、岡山駅の新幹線ホームにもお店を出しています。
これがめちゃくちゃ美味しくコシが半端じゃないです。
新幹線に乗る際は車内持ち込みにも対応しているので是非新幹線に乗る前などに購入して食べてみてください。本当においしいです。
ところで岡山駅というのは四国方面の玄関口でもあります。
そのため四国の香川でうどんをたらふく食べた後に本州に帰ってきて、ふるいちのぶっかけうどんを食べるといううどん尽くしの旅をすることもあるのですか、香川のうどんが一杯200円前後なのに対しこちらのうどんは一杯600円程度です。
600円で決して高くはないのですが、香川でうどんを食べているとこれがものすごく高いと感じてしまいます。
まさに香川のうどんインフレが凄すぎて感覚がバグってしまうのです。そんなのもまた旅の醍醐味です。
さて府中にホテルを取っているため目的地は決まっていますが、完全にノープランで岡山まで来てしまいました。
ここから府中に行くには山陽本線で福山に向かい福山から福塩線に乗れば良いのですが、今すぐに行っても早く着きすぎてしまいます。
ここは少し岡山観光といきましょう。
バスに乗車し後楽園を目指します。
このように後楽園はとても美しく素晴らしい日本庭園でしたが、なんせこの日は7月24日。暑くてぶっ倒れそうでした。
後楽園の脇に立つのが岡山城。日本で有数の黒い城として知られています。
他に黒い城と言ったら長野の松本城や広島の広島城、上田城などがありますね。
お城といえば姫路城に代表されるような真っ白なお城が連想されますが私はどちらかと言うと黒城の方が好きです。
皆さんはどっちがお好きですか?
ところで岡山の後楽園ではタンチョウ鶴が飼われていることとしても有名です。
毎年お正月頃になるとこの単タンチョウが放たれ後楽園内を散策するそうです。
タンチョウ鶴ばおめでたいことの兆しとして知られていますから、お正月に岡山城をバックに飛ぶタンチョウはさぞおめでたい映像になるでしょうね。
岡山から府中へ
さて再度岡山駅に戻り山陽本線に乗車福山駅を目指します。
福山駅での福塩線の接続は素晴らしく良かったです。に3分で乗り換えられたでしょうか。
福山から府中まではそれほど距離は離れていません。
また芸備線と同様に赤字ローカル線として有名な福塩線ですが、福山から府中までは電化されておりそれなりの運行本数も確保されています。
福山駅から40分程度で府中駅に到着。今日は府中駅前のホテルに一泊する予定です。
途中で芸備線に乗ろうとして予定が崩壊したのは痛かったですか、慌てふためいた割にはそれなりに楽しい旅行ができました。
明日は府中駅からさらに北上、福塩線の末端区間に乗って三次駅に向かう予定です。
それではここまで読んでいただきありがとうございました。
追記
後日芸備線一番の秘境駅「内名駅」と夜中の備後落合駅を訪問しました。
そんで茜さんと葵さんに喋らせました。