こんにちは、かもめ(@kamomeNo3885)です。
今日はJR西日本が発行するどこでもきっぷを使って電車に乗りまくった1日の様子をお届けします。
かなりの乗り鉄の私でもない何をやってるんだろう…と言うくらいまで乗りました。
乗車経路はこちら。
- 新大阪-太地
- 太地-紀伊勝浦
- 紀伊勝浦-新大阪
- 新大阪-敦賀
- 敦賀ー新大阪
- 新大阪-姫路
電車に乗った合計時間11時間、総移動距離920kmもの旅行となりました。
新大阪から出発!
ここは新大阪なるとあるホテル。窓からは新大阪駅に入線する新幹線の様子がうかがえ、向かいには有名なコロナホテルがあります。
コロナホテルは風評被害で大変だそうですが、窓から新幹線が至近距離で眺められるプランがあるらしくいつか泊まってみたいホテルです。
今日はここからまずクジラ漁で有名な和歌山県は太地町を目指します。
乗車したのは特急くろしお1号新宮行き。
新宮行きのくろしおは終点の新宮まで乗ると4.5時間程度かかるロングラン特急ですが、私は新宮から停車駅にして2駅手前の太地駅で下車します。
それでも所要時間は4時間でかなりのロングランです。
朝、少し早めに新大阪駅に行ってくろしお号の指定席を発券しようと思ったのですが、なんと満席!
この日はコロナが少し落ち着いている12月4日だったのですが、やはり最近は旅行者もだんだん増えているようでした。
幸い私は始発の新大阪から乗車したので難なく自由席を確保することができました。
当然ながら途中の天王寺、和歌山あたりから多く乗ってきて自由席も満席になりましたが、多くの乗客の目的地は白浜でそこから先は比較的空いていました。
さて、この特急くろしお号は新大阪の次は大阪に停車することなく環状線に入り次は天王寺に止まります。
大阪駅は環状線に含まれる駅なのに大阪駅に停車しないというのはどう言うことかと言うと、大阪を通過するのではなくそもそもホームのないところを大阪駅を避けるようにして通過するのです。
これは梅田貨物線と呼ばれます。
詳しくはこちらの記事に書いています。
夜の梅田貨物線からの車窓。大阪駅が美しい。
和歌山の次の停車駅は海南市の中心駅である海南駅。ここから先くらいから車窓に黄色い実がやっている光景をよく目にするようになります。
言うまでもなく温州みかんで、和歌山県のこの辺(有田)周辺はみかんの産地として有名です。
海の眺めが美しい紀勢本線!
列車はこのように和歌山県の海沿いに沿って進み続けます。そのため紀勢本線は海の眺めが美しい路線なのですが、特に美しいポイントをいくつか紹介します。
岩代駅付近
この区間は線路が緩やかにカーブしています。これから走っていく線路を遠くに眺めながら美しい海の景色を見ることができます。
写真の撮影ポイント
岩代駅を過ぎてからも見どころは続きます。
この辺はおそらく紀勢本線で最も海の近くを通る区間ではないでしょうか。
写真の撮影ポイント
見老津駅
見老津(みろづ)駅は「海の見える駅」という有名なサイト(本)でも紹介されるくらいのとても海の眺めが綺麗な駅です。
駅の目の前は海でさらに絶壁ともいえる岩礁が良い味出してます。
これを列車の中から気楽に眺められるのはいいもんです。
ちなみに、今年の夏に訪れた際は台風接近中ということもあり、かなり大荒れな様子でした。
これが同じ場所だとは信じられないくらいです。海はこんなにも表情を変えるのですね。
串本駅
串本駅は本州最南端である串本市の中心駅です。
すべての特急列車が停車する主要な駅ですが、串本駅を出てから少ししたところで見どころがあります。
大阪・和歌山方面から乗る場合は進行方向右側に注目です。大きな尖がった岩が一直線に並んでいるのが見えます。
これは橋杭岩と呼ばれ、大小約40の岩が南西一列におよそ850メートルもの長きにわたって連続してそそり立っているのだそうです。
グーグルで画像検索するととても素晴らしい写真の数々が見られるのですが、列車から刹那的に楽しむのも良いでしょう。
那智駅後ろ
今回の旅行では太地駅で下車したため那智駅まで行ってないのですが、那智駅後ろの光景も見事です。
那智駅は熊野那智大社への最寄り駅でここからバスが出ています。しかし、普通列車しか停車しない駅なので那智大社に行く際は紀伊勝浦駅からバスに乗った方が良いでしょう。(このバスが途中で那智駅にも経由します)
夏に撮った写真ですが、駅舎の裏がとてもきれいな砂浜になっています。ちょうど駅舎の窓から海が見渡せるポイントがあり、列車の窓からちょうど眺められたのでラッキーでした。
太地駅に到着
列車は太地駅に到着。
隣はずっと乗客がいましたし、4時間くらい座りっぱなしだったためさすがの乗り鉄(私)でも疲れました。
ここでは道の駅たいじを訪れクジラを食べる目的できました。
実はお盆の時期に一回訪れていたのですが、その時は台風が直撃。列車が遅れて到着した頃にはレストランの営業が終了していたのでそれ以来のリベンジ訪問です。
当初の予定は太地で2時間くらい時間を潰してその後のくろしおで再度大阪まで帰る予定だったのですが、続行の普通列車に乗ってこの先紀伊勝浦に行っても1時間くらい時間が取れて乗る予定だったくろしおにも間に合うことがわかりました。
そのため2駅先の紀伊勝浦にも訪問できる運びになったのですか、50分でタイムアタックしなくてはなりません。駅から道の駅までは片道10分程度。
結論から言うと特に慌てることもなくちょうどいい時間くらいでクジラを食べて太地駅まで戻ってくることが出来ました。
道の駅たいじのレストランのメニュー表はこのような感じ。
ここはクジラやイルカの漁で有名な町で入江にイルカやクジラを追い込んでそのままモリを刺して仕留めるのだそうです。
それが非人道的だとして動物愛護団体からかなり批判されているのだとか。
しかし、それに対し和歌山県は「それは価値観の押し付けでしかない」として反論しています。
このように法に則って働いている漁師をターゲットにすることは、公平ではありません。間違った情報や、日本では必ずしも賛同が得られていない一方的な価値観で批判することは、太地町でイルカ漁にたずさわってきた人たちの生活権を不当に脅かし、町の歴史や誇りを侮辱するものであり、決して許されることではないと考えます。
さて、私が注文したのはクジラの焼肉定食。
せっかくだからイルカを食べようと思ったのですが、クジラとイルカは生物学的に違いがはっきりしないらしいのでクジラでもOKということにします。
分類学上は「イルカ」に相当する系統群は存在しない。一般的にはハクジラ亜目に属する生物種のうち比較的小型の種類を総称して「イルカ」と呼ぶことが多いが、その境界や定義についてははっきりしておらず、個人や地域によっても異なる傾向がみられる。
同様にして、「クジラ」の定義もはっきりはしていない。
見ての通り全く脂身がなく、牛肉に比べるとかなりしっかりとした歯応えがありました。少し硬めですね。
食感としてはツナ缶のマグロのような感じの硬さです。しかし、全く臭みなどはなく美味しく食べることが出来ました。
紀伊勝浦でマグロ三昧
さて、続行の普通列車に乗って紀伊勝浦駅を目指します。太地駅から紀伊勝浦駅までは2駅。7分程度で到着です。
紀伊勝浦もお盆の時期に訪れ宿泊した土地ですが、ここはマグロ漁で有名な漁師町です。
駅前に商店街があるのですが、町の食堂や居酒屋はどこもマグロ、マグロ、マグロです。
商店街の飾り付けまでマグロ一色。まさにマグロの町です。
紀伊勝浦で以前訪問したのはめはり寿司二台目さん。ここはYouTuberのスーツ氏がお薦めしており、マグロとめはり寿司、さらに串カツまでもがリーズナブルなが価格で食べられる素晴らしい店なのですが、今回はスルー。
港のすぐ横に併設された「紀伊勝浦にぎわい市場」に向かいます。以前はお盆だからか時間が遅かったからか開いてなかったんですよね…
ここて食べたのはマグロ丼。30分ほど前にクジラを食べたばかりですが、美味し過ぎて飲み物のように一瞬で食べてしまいました。
いただいたのは脇口というお店の「脇口の鮪丼」。
最初見た時は思ったより小さい丼ぶりだな、と言った感想だったのですが、見てくださいこのマグロの量。
何重にも分厚い切り身が入っています!
しかもツナ缶みたいなマグロの甘辛く炊いたやつ(語彙力皆無)と、味噌汁の中にもマグロが入っていました。
これで1500円なら安いと感じます。
紀伊勝浦は先ほど紹介した二代目さんもオススメですがこのにぎわい市場もオススメです。
新大阪からまだまだ行くぞ!
さて、紀伊勝浦から再度4時間程度かけて新大阪まで戻ります。
帰りは大阪駅の美しい夜景を見ながら梅田貨物線を通過しました。
ここから乗車するのは特急サンダーバード。
日本一速い在来線特急として知られていますが、実は今回が初乗車です。
これでサンダーバードは金沢行きですが、途中の福井県は敦賀駅まで向かいます。どこでもきっぷの関西版の方は敦賀駅がエリアの端っこなのです。
ちなみ、南の方のエリアの端は新宮駅。それに対し紀伊勝浦駅はここですから、エリアの端から端まで舐め回すように乗車したことになります。
鳥取はどうしたのかいというと、昨日行きました笑。
サンダーバードは確かに日本一速い特急にふさわしく新大阪から京都までの東海道線を最高時速130km、常に時速120km以上は出して進みます。
これは東海道線は新快速に代表されるように速い列車が走れるような線形かつ整備が行き届いた線路になっていること。
それに加え京都からの湖西線はそもそも速い列車を走らせるために建設された線路であることなどが挙げられます。特に湖西線は全線高架になっており踏切がありません。
在来線はブレーキをかけてから600m以内に止まれないとダメというルールがありこれの限界が時速130kmと言われています。
つまり、車両の最高時速の限界というよりもブレーキの限界が先に来るのです。
しかし、湖西線は踏切がないため、この130kmルールを撤廃しようという話があったそうですが、福知山線の脱線事故で吹っ飛びました。
さて、表定速度というものがあります。
単純に始発から終点までの距離を時間で割ったもので列車の平均的な速度が算出されます。
これが日本一速いのがサンダーバードなのでサンダーバードが日本一速い在来線と言われているといわけです。
では、日本2位は何でしょう。
長らくJR九州のソニックがランクインしていました。(最近はダイヤ改正によってソニックが減便&速達型がなくなってしまったとかでそうではないらしいですが…)
ソニックは振り子式制御装置によってカーブで車体を傾けつつバンバンぶっ飛ばしと行く列車です。
サンダーバードが線路によって助けられているのに対し、ソニックはそこまで線形が良いとは言えない線路を自身の車両性能によってゴリ押ししています。
その点乗っていて楽しいのはソニックだと思いました。
ただし、ランキングを見ていただければ分かるようにサンダーバードはダントツです。速さには突出したものがありました。
敦賀で社会見学
敦賀駅に着いたのは午後8時前。
こんな夜中に観光するなよって感じですが、帰りのサンダーバードまで1時間半あります。
見ていきたいところが2つほどあります。
まず一つ目は氣比神宮。
ここは旧社格制度において官幣大社に分類された由緒正しい神社です。昔はこの敦賀が国際連絡港となっており北陸の大都市として繁栄していたという関係からここ敦賀には大規模な神社が置いてあると考えられあます。
二つ目は敦賀港の赤レンガ倉庫。
先ほど書いたように少し前までは敦賀は日本を代表する国際連絡港でした。つまり、今の成田空港や関西空港のような役割をする港になっていたということです。そのため多くの外国文化がここから入ってきました。
そのようなかつて栄光を誇った敦賀港を見に行こうと思ったのです。現在でもここから敦賀発北海道の苫小牧行きのフェリーが就航されています。
ここには自由への扉というモニュメントがありましたこれは何なのでしょう。
日本ではあまり知名度は高くありませんがヨーロッパでとても有名な日本人として杉原千畝という方がいます。
この方はヨーロッパの大使館に勤務していた人でユダヤ人に対する日本入国ビザを書いた人として有名です。
ナチスドイツから迫害を受けていたユダヤ人は杉原千畝宛に入国ビザを発行するように頼みました。
しかし日本国としてはそれは不法侵入と変わらずOKすることはできません。
しかし杉原千畝は独断によってビザを発行し続け、相当数のユダヤ人を日本に入国させ命を救ったとされています。そのためヨーロッパでは英雄として扱われているそうです。
姫路に帰る!
さて一時間半で手短な敦賀観光を終わらせ帰宅。自宅のある姫路方面に帰ることにします。
乗車したのは特急サンダーバード48号大阪行き。21時8分の発車でした。
私は大阪駅のひとつ前の駅である新大阪駅で下車し新幹線に乗り換えます。このJR西日本のどこでも切符は新幹線も乗り放題になる切符なので使わないともったいないです。
大阪着が22時26分。ここから乗車した新幹線は22時38分の発車です。姫路には23時7分に到着。
ここから私の自宅のある最寄り駅まで帰っても23時40分ごろには到着していました。
敦賀を21時8分に経って、最寄りが23時40分。北陸の敦賀から自宅の最寄り駅まで2時間半で帰って来られるというのは凄まじいことです日本の交通網の素晴らしさを実感します。
本当はサンダーバードを京都で下車して、京都から新幹線に乗り換えればもっと早く着いたのでしょうが、JR西日本のどこでも切符はJR西日本が発行しているだけあってJR西日本管轄の区間でしか新幹線に乗車することが出来ません。
つまり新大阪から東京方面は全てJR東海による管轄なっているため新大阪京都間の新幹線には乗車できないのです。
もしこのどこでも切符で旅行することを検討されている方は注意して下さい。
まとめ
さて今回私が乗車した距離と値段を見てみましょう。
新大阪-太地 4時間 6,490円
太地-紀伊勝浦 7分 190円
紀伊勝浦-新大阪 3時間52分 6,490円
新大阪-敦賀 1時間15分 4,170円
敦賀-新大阪 1時間18分 4,170円
新大阪-姫路 28分 3,280円
合計時間 660分(11時間) 交通費:24,790円 総移動距離:920.7㎞
(特急列車と新幹線はすべて自由席を利用した場合の料金です。)
(指定席料金(どこでもきっぷは6回まで指定席をとることができます)を含んでいないため、交通費はもっと高くなることが予想されます。)
どこでもきっぷの関西版は2日間1万円なので1日あたり5,000円です。
普通に移動したら24,790円のところを5,000円相当で移動させてもらってるので非常にありがたいきっぷです。
私みたいにアホみたいな移動をするような人は少ないと思いますが1日5,000円ならすぐに元が取れてしまう十分お得な切符と言えます。
※発売期間は2021年12月18日までなのでご注意ください。