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因美線経由で行く鳥取に行く!(智頭急行のありがたみを感じる旅)

皆さん、こんにちはかもめ(@kamome_No3885)です。

今日は姫路駅に来ています。

これから因美線経由で鳥取に向かい、一泊した後、智頭急行経由で姫路まで帰ってくる旅行をしたいと思います。

因美線は山陽地方の岡山と日本海側の鳥取を結ぶいわゆる陰陽連絡路線。

今でこそ智頭急行という短絡路線がありますが、それができるまでは日本海側の鳥取に行くのはこの因美線を使っていたのです。

そういうわけで、今回は因美線と智頭急行を両方乗り比べてみましょう。

智頭急行の沿線は中国山地の田舎町が広がりますが、結構散策には楽しい路線です。

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まずは山陽本線で岡山まで

新幹線なら19分ですが、在来線なら1.5hくらいかかります。

まずは姫路駅から山陽本線で岡山を目指します。

ここは兵庫県と岡山県の県境区間でかなり乗車人数も少なくなる区間。列車の本数も1時間に1本程度しかありません。

普段は乗車人数の少ない区間ですが、18きっぷシーズンになると西へ東へ行く人々で賑わいます。私は18きっぷシーズンでこの区間に座って行けた経験があまりないです。

今回も例に漏れずかなりの盛況ぶり。岡山までの1時間半は立っていくことになりました。

途中に上郡(かみごおり)という駅がありますが、ここから北側(日本海側)に分岐するのが智頭急行線。

鳥取とをダイレクトに結ぶために設立された第三セクターです。そのため18きっぷでは乗れません。

上郡駅の次の三石(みついし)駅からは岡山県。この区間は県境区間とだけあって駅間距離も長く12.8㎞もあります。

三石駅前にはレンガ工場があり、煙突が街のシンボルとなっています。かなり田舎の駅ですが、乗降客は毎回数人いるイメージです。

岡山駅からは津山線へ

津山線

岡山駅からは因美線が出ている東津山の駅まで、まずは津山線で津山駅を目指します。

津山線は岡山駅から岡山県内第3の都市である津山の中心駅「津山駅」を結ぶ路線。

津山駅の次の駅に東津山という駅がありますが、ここまでは姫新線の線路と並行するため実質因美線の起点はこの東津山駅からとなっています。

津山線の途中に亀甲(かめのこう)という駅があります。

ここは読んで字のごとく亀にちなんで付けられた駅名で、駅近くに亀の甲羅のような岩(亀甲岩)があることから「亀甲」と名付けられました。

それにちなんで駅舎の時計が亀の目になるようになっています。

しかしそのようなことをしてしまったばかりにかなり不気味。

夜になったらあの目の部分が光ってもっと不気味だそうです。

亀甲駅
亀甲駅
夜の亀甲駅。町長が亀が大好きでこのようなデザインになったのだとか|乗り物ニュースより

列車は津山駅に到着。

ここで30分ほど待ち時間の後、因美線智頭行きの列車に乗ります。

智頭というのは先ほど上郡で別れた智頭急行線が合流する駅。

智頭急行線は山陽本線上郡駅から智頭駅までをショートカットして因美線と出会うというわけです。

いよいよ因美線へ

因美線

さて東津山駅からいよいよ因美線の乗車がスタート。

因美線は陰陽連絡路線の役割を智頭急行線に奪われてしまったため、今では赤字の地方ローカル線となっています。

途中の停車駅もただホームがあるだけといったような寂れた駅が多いです。

この因美線もJR西日本が営業係数を公表したことから近いうちに廃線になるのではないかと言われています。

この時は18きっぷシーズンでしたから鉄道マニアと思われる方でかなり賑わっていました。この賑わいがいつまでも続けば廃線にならなくて済むのでしょうね。。。

ちなみに私は姫路駅を出てから未だに座れていません。山陽本線・津山線・因美線と乗ってきましたがどこも大層賑わっているのです。

因美線も例に漏れずJR西日本の必殺徐行が炸裂する区間。必殺徐行というのはJR西日本が赤字ローカル線区間で行う必殺技で線路へのダメージを減らして保線費用を切り詰めるために超低速で運転するという技です。

これによって運行時間が延び不便になって、乗客がさらに減るという悪循環に陥ってるのは内緒。

とはいえここがスピードが速くなったとはいえ自家用車や高速道路にはもう太刀打ちできないでしょうからこのようにJR西日本が考えるのも当然です。

因美線区間はかなりの田舎区間を走ります。

さらに沿線の整備もかなりケチられているようで木が列車の上まで覆いかぶさり木のトンネルになってるような箇所が何箇所かありました。

まさにトトロの世界。トトロが好きな方は一度乗ってみたらどうでしょうか。

さて列車はこの列車の終着智頭に着きます。

この西園寺さんの因美線の動画はかなり見ごたえがありました。というか、これを見て「よし因美線に乗りに行こう」と思ったのでした。

智頭から鳥取まで

智頭から30分程走ると八頭町の中心駅郡家(こおげ)に着きます。

郡家からはは第三セクターの若桜鉄道が分岐しています。

旧国鉄若桜線を第三セクター転換した路線で赤字ローカル線になるかと思われましたが、昭和レトロな観光列車を走らせるなどして経営状況はそれなりに良いみたいです。

ちょうど若桜鉄道の観光列車「昭和」がいました

日本全国には第三セクターと呼ばれる会社が40社あり、そのうち黒字なのは7社しかないそうです。その1つが若桜鉄道なのだから超優秀。

ちなみにそのうちもう一つが先ほどから度々登場している智頭急行線です。

智頭駅から先は智頭急行線も因美線に合流して鳥取を目指します。

智頭急行線の特急スーパーはくとに乗っていると上郡から智頭までの智頭急行線内は新しくできた高規格線路なのでぶっ飛ばして走りますが、智頭から鳥取までは因美線の古い線路を共用するため控えめな速度になります。また乗り心地も多少悪くなります。

智頭から50分程度で終点鳥取に到着です。

鳥取駅は立派な高架駅だが、電化されてないので電線が通ってなく圧巻の眺め。この異様な感じが結構好き。

鳥取城を観光

朝7時頃に出て鳥取には昼過ぎに到着しました。

今日は鳥取に一泊して明日は智頭急行線経由で姫路まで戻りたいと思います。

ということで時間があるので鳥取観光。夏の鳥取砂丘はマジで命の危険があるので鳥取城を見に行くことにします。

鳥取城
鳥取城
鳥取城
鳥取城

鳥取城は羽柴秀吉が兵糧攻めをしたことで知られるお城。

42日間ぐらい兵糧攻めがあって、場内は阿鼻叫喚大変な地獄絵図だったとか。

これ関連の話は結構衝撃的と言うかグロテスクなのでここでは詳細に紹介しませんが興味がある方は調べてみてください。

鳥取城は現在は城の跡だけが残っています。鳥取城から鳥取市街が一望できます。

ところで400年前くらいにここで餓死者が大量発生したというのだから心霊スポットになっていてもおかしくないはずです。

ということを考えると結局のところ心霊スポット何て言うのは現代の人が勝手に面白がって場所を選定しているだけで、ガチの心霊スポットは誰も知らないのだということがわかります。

鳥取城だって今も当時餓死した亡霊がうようよ歩いてるはずです。

智頭急行で帰る!

鳥取ではビーバイブというカプセルホテルに泊まりました。

1泊3,000円くらいで駅からも近いし、結構綺麗だったのでオススメです。

1回には鳥取名物のスナバ珈琲もあります。

こんな感じのオフィススペースもあって助かりました。チェックアウトが10時だったのですが、列車が12時だったのでお願いしたら12時まで無料で使って良いとのこと。かなり助かりました。

翌朝、昨日は雨模様でしたが今日はすっきり快晴です。

鳥取駅前から眺める鳥取城。昨日はあんなところにいたんですね。

山の上が鳥取城
鳥取駅も今日は快晴!

さて智頭急行線に乗るにあたってまず鳥取駅から智頭駅まで昨日来た道を戻ります。

乗車するのは智頭急行の車両HOOT3500形。

スーパーはくとがHOT7000形という気動車で運転されていますがそれは350馬力のエンジンを2つ積んでいるからそう名付けられたそうです。

この普通列車は350馬力のエンジンが1台だから3500形。なんとも覚えやすいネーミングです。

途中はいかにも田舎道という車窓ですが、夏の日差しが相まって最高の車窓でした。

さて智頭からが本領発揮。智頭急行が誇る爆走特急スーパーはくとに乗車します。

スーパーはくと
スーパーはくと

これで一気に上郡まで行ってそのまま姫路に直通という帰り道でも良かったのですが、私は青春18きっぷで旅行しているためできるだけ特急料金はケチりたいのです。

また先述したように智頭急行線は第三セクターであるためこの区間の運賃は青春18きっぷではカバーされません。

青春18きっぷを使いつつできるだけケチろうと思ったら智頭から普通列車に乗って途中の佐用で下車すると良いです。

佐用からはJRの姫新線が分岐していますから姫新線に乗り換えることで18きっぷは使えるようになり姫路まで帰ることができます。

そのため智頭急行を使いつつ出来る時ケチるのであれば智頭急行の普通列車で佐用を目指せば良かったのですが、本数が少なくちょうどスーパーはくとの時間帯だったので特急課金に踏み切ります。

智頭急行線内は特急料金が一律400円と非常に安いので助かります。

スーパーはくとで一気に佐用を目指します。

佐用で降りる理由は姫新線に乗り換えるための他にもう一つあります。

佐用から先の姫新線で姫路を目指しますが途中の東觜崎という駅で下車して本番のそうめんを食べてみたかったからです。

東觜崎駅の近くにはそうめん揖保乃糸で有名な製麺所(工場)がありそこで本場のそうめんを食べることができます。東觜崎駅からは歩いて10分くらいで到着します。

揖保乃糸そうめんの里
揖保乃糸そうめんの里

この日は9月の頭とはいえまだまだ夏の日差しが残る日。東觜崎駅からヘロヘロになりながら10分程度歩いて工場に到着そこで食べるキンキンに冷えたそうめんは体の隅まで染み渡ります。

そうめんの里レストラン「庵」
本場のホンマモンのそうめん!最高だった!

東觜崎から姫路は目と鼻の先。姫新線に乗って25分で姫路に到着です。

鳥取行きの経路を比較

さてここで鳥取行きの因美線経由の経路と智頭急行線経由の経路を見比べてみましょう。

同じく鳥取駅を正午に出発するとして比較してみます。

因美線経由

因美線経由で姫路まで行った場合、所要時間は5時間半です。

智頭急行線経由

対して智頭急行を使った場合は所要時間はたったの1時間半。

正午出発という条件を揃えても2時間半で着きます。スーパーはくとなら乗換不要。

普通列車しばりで行ったって3時間半です。

いかに智頭急行が便利かわかります。日本の数少ない黒字第三セクターも伊達じゃないですね。

因美線 地図急行
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