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【山陰旅行3日目】鳥取砂丘と餘部鉄橋を訪問しバケモノ気動車で帰る!

こんにちは、かもめ(@kamomeNo3885)です。

さて昨日は広島から旧JR三江線、山陰本線(性格には一畑電車の経路)に沿って移動し、ここ鳥取市までやってきました。

今日のおしながきはこちら。

  • 鳥取砂丘に行く
  • 餘部鉄橋を見物する
  • バケモノ気動車「スーパーはくと」号で帰る

では、早速。

今回の旅行のルートを表す地図
今日の行程

鳥取砂丘に行く

鳥取駅から鳥取砂丘まではそれほど離れておらず、車なら15分程度で到着します。

これが鳥取砂丘。平日だったと思いますが、それでも卒業旅行と思われる大学生が多数見られました。卒業旅行で鳥取を選ぶのはセンスが良いですね。

鳥取砂丘
砂丘の入り口から丘を望む

さて、まずは向こうに見える丘を登りましょう。

鳥取砂丘の裏は海が広がる
丘を登頂するとこのように美しい日本海が迎えてくれます。

海のほうに降りている人も何人か見えますね。降りてみるか…

鳥取砂丘と海
丘を降りるとさながらビーチと言った感じです

さて、帰ろう。

鳥取砂丘の断崖絶壁
目の前にそびえる絶壁

無理…

 

といっても、登らないと帰れません。息も絶え絶えになりながら登頂します。一気に駆け上がらないとズブズブ足が入り込んでどんどん下がっていきます。つまり、途中の休憩ポイントまで全力でダッシュするほかなさそうです。

鳥取砂丘の断崖絶壁
途中の休憩ポイントでの景色

これ本当に降りたものの帰ってこれなくなってる人何人かいそう…無理は辞めましょう。

 

今回は昨日が雨だったということもあり、珍しいものが見れました。砂柱です。

鳥取砂丘の砂柱
鳥取砂丘の砂柱

砂柱の上にシルトの薄層(クラスト)や貝殻、木片が乗っていると、それらが風に対して抵抗となり、周りは風で砂が飛ばされてもそこの部分だけ砂が残るので、このような地形ができます。

降雨の後に、風速毎秒12m以上の強い風が吹くと形成される特異な地形です。晩秋~冬季~早春にかけて見られることが多く、鳥取砂丘の季節の風物詩ともなっています。また、夏~秋の台風通過後にも見られることがあります。

砂丘はキャンバスだ!砂と風がつくりだす芸術作品|鳥取県HPより

さらに、オアシスも出現していました。

鳥取砂丘のオアシス
鳥取砂丘のオアシス

オアシスのできる理由は、かくかくしかじかありますが、めんどくさいので画像を貼っておきます。

オアシスのできる理由。鳥取砂丘には砂丘のできる仕組みや生態系を展示した博物館のような施設があり、無料で見れる割には質が高い展示が多いので、行くことをお勧めします。

このあとは砂丘に隣接した「砂の美術館」に行き、数々の砂の彫刻を見ましたが、展示物を掲載するのはいかがなものかと思うので、公式HPを貼っておきます。

鳥取砂丘 砂の美術館

砂の美術館は、世界初の砂像を専門に展示する美術館です。毎年テーマを替えて砂像の展示をおこなっています。鳥取砂丘観光とあわ…

餘部駅へ

さて、砂丘を後にし、海岸線を進みながら餘部駅を目指します。

ここは以前悲惨な事故が起こった鉄橋があり有名な駅でもありますか美しい日本海の景色でも有名です。

兵庫県に入ると日本海沿いの道路は「丹波漁火ライン」という名前がつけられた道路となり、日本海の美しい景色を眺めながら移動することができます。よく日本海は海の色が違うと言う話を聞くのですが、実際にかなり違います。日本海の海の色は透き通った青、薄めの青といった印象が強いです。

西脇展望駐車場からの景色。日本海が美しい
途中「西脇展望駐車場」(だったと思う)に車を止めて景色を眺めました。

もっと天気が良かったら最高でしたね…

googleで調べてみると素晴らしい写真が多数あったので、ぜひそっちも見てみてください。

さらに無料のバイパスの整備してあり、餘部駅の前には余部インターチェンジと言うアクセスに抜群なインターチェンジもあります。

しばしば観光バスが餘部駅を訪問しているのを見かけるのですがこういった事情があるようです。

餘部駅を訪れる観光客は多いですが列車を利用して訪れる人の数はわずか。 JR西日本が主に整備しているにも関わらず運賃収入もなく、無人駅ですので入場券収入もほぼ見込めません。これが田舎のローカル駅の難しさですね。

 

さて肝心な餘部駅からの景色がこちら。

と言っても有名な画角は餘部駅から上の高台に上がった線路と列車がそれぞれ映るこの画角です。この日は天気もそこそこ良く良い写真を撮るときました。

しかし、タイミング悪く列車が来ることはなかったため列車と一緒に映した餘部橋梁の写真を載せておきます(別日に撮ったものです)

餘部駅を通過する特急はまかぜ
餘部駅を通過する特急はまかぜ

餘部駅といえばこの話に抜きに語ることはできません。

昭和61年12月28日に、この鉄橋を走行中の列車が転落したのです。(といっても、当時の鉄橋は架け替えられていますが)。

客車内に居た車掌1名と加工場の従業員5名の計6名が死亡、客車内に居た日本食堂の従業員1名と加工場内の従業員5名、計6名が重症を負いました。

 

この事故があったのは写真左側に見える鉄橋の部分で起こった事故です。この後この鉄橋は建て替えられ今のコンクリート製の橋に変わっています。

奥に見える橋に侵入するためのカーブはこの架け替え作業の際に生じたものです。元々はまっすぐこの橋に侵入できるような線路の構造でしたが橋の建て替えに伴い、あのようなカーブが生じてしまいました。

あのカーブにより現在列車はこの橋に侵入する際かなりの速度制限を受けることになっていますが、そもそもこの橋の上の速度制限はかなり厳しいものが設定されたためカーブが列車運行時刻に与える影響は少ないと言って良いでしょう。(そもそも列車転落が起こった原因も突風であり、この後速度制限はさらに厳しいものと改められた)

コンクリート製の橋のわきに歩道が見えますが、あれが以前の線路であり、鉄橋です。足元を見ると赤い鉄橋が残っているのがわかります。

架け替え前の餘部鉄橋。
架け替え前の餘部鉄橋。https://www.360navi.com/26hyogo/08amarube/10bridge/より

現在もともとあった鉄橋は餘部「空の駅」と言う施設に建て替えられエレベーターやイルミネーションも設置されクリスタルタワーという名前がついています。橋のふもとには道の駅あまるべもあります。

 

ところで、私が餘部と余部と言う字を使い分けていることに気付いたでしょうか?

餘部駅の正式な字は「餘部駅」です。しかし、餘部駅がある地域の名前は「余部」です。両方読み方は「あまるべ」。

しかし、同じ兵庫県内に余部と書いて、「よべ」と読む駅があるのです(姫路の近くです)。

さすがに、同じ県内で同じ漢字の駅が2つあるのは紛らわしい。ということで日本海側の香住にあるこの駅は「餘部」と表記されるようになったのです。

 

普通は同じ駅名があると頭に旧国名を冠して区別する事が多いです。例えば「武蔵小杉駅」や「伊予西条駅」、「豊前長洲駅」など…

しかし、同じ県内ということでこういうわけにもいかなかったのでしょう。

バケモノ気動車「スーパーはくと」に乗車

さて、車を走らせ鳥取駅に戻ります。鳥取駅では切符を購入しバケモノ気動車スーパーはくと号で神戸方面まで帰ります。

スーパーはくと号は途中まで JR因美線を通りますが、 途中智頭駅から第三セクター智頭急行線に入ります。この智頭急行線は陰陽連絡路線として建設された線路であり、かなり高規格な路線であると知られています。

建設当初は赤字路線になることが明白であり計画は中止になる予定でした。しかし、この路線を高規格で高速化し鳥取大阪間の4時間30分を2時間30分程度にまで縮められたらある程度採算が取れる。 ということを鳥取県などが試算し計画が再開されることとなりました。

この際、最高速度をどこまで引き上げるかと言ったことが争点になり、

①この路線を電化し最高速度130km/hの電車特急を走らせる

②さらに線路を高速化し最高速度160km/hの電車特急を走らせる

③電化せずに最高速130km/hのディーゼルカーを走らせる

といった3パターンの試算を行ったそうです。

さまざまな試算の結果、電化はせずに最高速度130キロのディーゼルカーを走らせるといった手法が最も採算性が良いということが分かったのでこうして智頭急行線内は電化されることなく、最高速度130km/hのバケモノ気動車スーパーはくとが入るというわけです。

 

実際に鳥取駅から智頭駅までの JR 因美線は線路の整備がそこまで丁寧に行われていないため、せいぜい100キロ程度でそこまでの高速運転はしません。

しかしながら智頭駅を過ぎると水を得た魚のようにブンブンぶっ飛ばします。

最高速度は130km/h。

さらに高規格路線ということで高架の前を走って行き過ぎる田んぼや畑がみるみる後ろに飛んで行きます。

まさにこれは乗って楽しい列車と言えるのではないでしょうか。

スーパーはくと号は振り子式制御装置というものを備えており、カーブで車体を傾けてバイクや自転車のように傾きながら通過していきます。前面展望はかなり面白いです。

幸い私は指定席を取った際に前面の前面展望席を確保することができたため、前面展望も同時に楽しむことができました。私は姫路駅で下車しましたがスーパーはくとは京都駅まで向かうため、いつかは京都から鳥取さらには倉吉まで全線乗車してみたいものです。

ちなみに京都まで急ぐ場合、姫路駅で新幹線に乗り換えるといった手段も考えられるのですが、この際は乗り継ぎ割引が適用されるためスーパーはくとの特急料金が半額になります。

さて今回の2泊3日に渡る廃線巡りの旅はここで終了。三江線の配線をめぐり、旧国鉄倉吉線の廃線を巡り、とても充実した旅になりました。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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