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【夏を取り戻すんだ】18きっぷで山陰旅行①(姫路ー松江)

皆さんこんにちはかもめ(@kamomeNo3885)です。

最近は特急列車やフェリーを使った生ぬるい旅行ばかりしていたので、久しぶりに青春18きっぷで旅行したいと思います。

と言っても限界18きっぷ旅行といったような感じではなく、割とゆるい旅行の予定。

今回は2泊3日で山陰を回ることにしました。

夏は外に出ていれば強い太陽光と汗だくになるような気温でとても嫌いな季節ですが、列車の中から眺める分には緑が美しく好きな季節です。

特に緑を楽しむには田舎に行くのが重要。

ということで今回は本線にもかかわらず日本一のローカル線などと呼ばれることもある山陰本線に乗って夏を感じる旅行をしたいと思います。

テーマ「夏を感じる旅行」

サブタイトル「夏を取り戻すんだ」

第1走者 姫路ー寺前

姫路駅からまずは播但線に乗ります。

この日は8月11日。お盆の連休真っ只中です。

普段は閑散としているであろう播但線ですが、この日は帰省客と思われる人でごった返し。

ローカル線と言うと空いてる列車で、ガトゴトのんびり。というイメージが強いですが、そのような旅が楽しみたいのであればやはりお盆やお正月などの大型連休は外すべきです。(GWは18きっぷの販売がない分、少しはまし)

人でごった返していてローカル線の雰囲気もあったもんじゃありません。なんてことは初めから分かっていたので文句を言ったって仕方がない。

姫路から小一時間電車に揺られまして到着するのは寺前駅。

この区間までは電化されているので電車。しかしここから先は非電化区間になるため気動車での運行になります。

播但線の103系
第1走者 播但線103系

第2走者 寺前ー和田山

播但線キハ40
第2走者 キハ40

ここまで乗ってきた播但線の103系から乗り換えるはファンも多いキハ40。

キハ40は車内で扇風機が回るレトロな列車ですが、もちろん冷房もあります。

キハ40 扇風機
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ここから列車は目の前に見えるあの山を越えて行きます。

播但線寺前駅から生野方面を望む

寺前駅の標高は海抜147m。

それに対してこの先の生野駅は標高が307mあります。生野峠と呼ばれる部分で生野は銀山で有名ですね。

気動車は電車に比べてパワーが劣りますから、上り坂はかなり低速でえっちらおっちらと上がっていきます。

しかし生野駅を過ぎると下り坂。水を得た魚のように猛スピードで下っていきます。

竹田城
山頂に見える石垣が竹田城

下ったところにあるのが竹田駅。

ここは天空の城「竹田城」で有名になったところです。駅からすぐ竹田城を見上げることができます。

雲海に囲まれた竹田城の写真が一時期、一世風靡し「日本のマチュピチュ」などと呼ばれていましたが、実は竹田城の周りに雲海ができるのは1年で数日しかないかなり珍しい現象です。

しかも雲海は日の出から数時間ぐらいしか現れませんから、あのような景色をあまり期待しすぎない方が良いでしょう。

竹田駅前は水路が流れていて城下町らしい雰囲気がある
竹田駅前は水路が流れていて城下町らしい雰囲気がある
竹田駅
竹田駅の眼の前が登山口。ここから登ったところが竹田城(列車の中から撮影)
播但線では途中で駅目もラッピングのキハ40を見かけた
播但線は全線電化と利用促進運動を頑張っているらしく、駅メモとコラボしているポスターや列車を多く見かけた。普段の利用者と沿線住民の人口ではしかし全線電化と利用促進もかなりこの先険しい道のりだろう。
播但線は駅前の駐車場が24時間300円で使えるほどの田舎路線なのである

さて列車は山陰本線との合流地点である和田山駅に到着しました。

和田山駅前
乗り換え時間が15分ほどあったので和田山駅の駅前に出てみたが何もなかった。15分であれば乗り換えの列車をホームで待っていても良いのだが短い時間でも駅前に出てその土地を見渡し駅舎を眺めるというのも立派な観光だと思う。

第3走者 和田山ー豊岡

第3走者

さてここからはもう一度電車に乗って行きます。

第3走者は普通列車豊岡行き。

山陰本線は京都から山陰の日本海沿いを通って下関まで至る超大路線です。

冒頭述べたようにほとんどが田舎の雰囲気漂うローカル線で本線とは名ばかりのような感じになっていますが、電化されている箇所が所々あります。

その1つが今乗っている区間で、京都から城崎温泉までは特急きのさきが運行されている関係で電化されています。

そしてもう一つが伯備線との合流地点になる伯耆大山から出雲市までの区間です。(正確には車庫がある西出雲駅まで電化)

これは伯備線が電化されているのと伯備線を通る特急やくもが岡山から出雲市までを結んでいる関係電化区間となっています。特急サンライズ出雲号もこの区間を走ります。

 

話を今乗っている列車に戻すと、今乗っているのは電車なので途中の城崎温泉駅までしか行けません。それから先の電気が通っていないため電車は走れないのです。

城崎温泉まで行ってくれるのかと思いきや、この列車は2つ手前の豊岡止まりになっていました。

 

和田山を出ると次の駅が養父(ヤブ)という駅になります。

ここはヤブ医者の語源となった地名だそう。なんとヤブ医者大賞なるものもあるようです。もちろん、トンデモ医者(=ヤブ医者)を探すのではなく、養父の名医がヤブ医者大賞に選ばれるそうです。

”やぶ医者の語源が、養父にいた名医” であることにちなみ、名医の郷として、若手医師の育成、医…

 

もう少し行くと江原という駅に着きます。エバラ焼肉のタレと関係あるのかなと思って調べてみましたが全く関係ありませんでした。

ちなみにエバラの商品で「宮殿焼肉のタレ」というものがあり本当に宮殿で作っているというCMが流れていたことを思い出しました。じゃあ、その宮殿はどこにあるんだろうと調べてみると愛媛県の今治付近にあるみたいです。

第4走者 豊岡ー浜坂

第4走者。浜坂行き。

豊岡で向かいの気動車に乗り換え。ここでは待ち時間もほぼありませんでした。

2両の電車から2両の気動車への乗り換えになったわけですが18きっぱーが多いのか皆さん豊岡駅のホームをダッシュして乗り換えていました。豊岡ダッシュもあるんですね。

つまり、ここから先も座れませんでした。私は座っていくよりも気動車の場合は目の前の運転席付近で前面展望を眺める方が好きなのでまあ良しとします。まだ足もそこまで疲れてないので立っている方が好ましいです。

この列車は日本海の美しい区間が望める区間を走ります。車内は結構混んでいたのですがやはり城崎温泉でかなりの数が下車しました。

それよりもびっくりしたのが竹野で大勢降りて行ったこと。城崎温泉以上に多くの人が降りて行きました。

竹野駅。普段はこんな感じの田舎の駅なのに。。。

竹野は普段多くの人が乗り降りするような大きな駅ではないのですが、近くに竹野ブルーで有名な海水浴場がありますこの日はお盆まったら中で海水浴シーズンということもありそこに海水浴でに行くであろう人々が大勢降りて行ったのです。これはかなり驚きました。

豊岡市観光公式サイト

兵庫県の日本海側に位置する竹野浜。夏は海水浴客でたいへん賑わいます。京阪神から車で約3時間。お世辞にも立地がよいとは言え…

列車は鎧や余部と言った海の絶景で有名な区間も走行します。

鎧駅にて。ここは普段は相当美しい海が眺められるが、生憎の天気

終点の浜坂に到着。ここで小一時間時間があったのですが、鉄子の部屋という記念館のようなものが浜坂駅にはあります。ここで時間を潰します。

こんなんが飾ってありました

第5走者 浜坂ー鳥取

第5走者は鳥取行きの気動車。浜坂から先の区間はかなりの秘境です。

兵庫県と鳥取県の県境部分に当たる区間で特に何があるわけでもないですが、断崖絶壁を走ることもあり絶景区間になります。

そしてトンネルはかなり多い区間なのですが、全てのトンネルがレンガ作りで年季を感じさせます。

途中の東浜駅は海が綺麗な駅として有名です。

海の見える駅

JR山陰本線の東浜駅は、鳥取県岩美郡岩美町にある海の見える駅です。瑞風の運行に先立って改装された駅の入口は、まるで青い海…

そんな秘境区間を乗り通して鳥取に着きます。

第6走者 鳥取ー倉吉

鳥取駅
鳥取駅にて。さっきまでの天気が嘘のよう。」これぞ「夏を取り戻す旅」だ。

鳥取駅で1時間弱乗り換え時間があったのがちょうどお昼時。

昼食にしようと思って目星をつけていた食堂に直行。魚系の定食が美味しいらしく、値段もかなり安かったので列車の中で調べて行ってみたのですが、老夫婦が2人で切り盛りされているらしく「かなり時間がかかるけどいいですか?」と言われてしまいました。

1時間弱の乗り換え時間しかも駅まで徒歩10分弱かかります。これはギャンブルできないと思ったため「また来ます」と言って仕方なく鳥取駅の中に入っているドトールコーヒーでサンドイッチを食べました。

↓行こうとした食堂。リベンジしなくては。

食べログ

★★★☆☆3.34 ■予算(夜):~¥999…

 

さて鳥取駅から先は列車のスピードがかなり上がります。

というのも鳥取駅から先の倉吉駅までの区間は暴走特急で有名なスーパーはくという特急列車が走っています。これは兵庫県の上郡駅から分岐し智頭急行という第三セクターを通って鳥取を結ぶ特急列車です。智頭急行が作られたのが1994年かなり新しい路線であることから線路が良く、猛スピードでスーパーハクトが走れます。

大阪や京都から鳥取に行こうと思えば最速手段はこれになります。

また鳥取駅からは益田駅までを結ぶスーパーまつかぜや新山口駅までを結ぶロングラン特急スーパーおきがあります。これも鳥取県と島根県がお互いにお金を出し合って線路改良工事したことで速達化されている列車です

要は山陰本線はローカル線だとか揶揄される割には速いんです。

一方で一線スルー化されていない駅が多数あり、駅では減速、駅を過ぎたらまた加速すると言った忙しない運転をすることが多々あります。これがいまいち山陰本線がもっと早くならない要因です。

第7走者 倉吉ー米子

倉吉駅
倉吉駅。初めて下車したが、想像以上に立派な駅だった。

倉吉駅。実は初めて訪れましたが、駅舎は想像していたよりもかなり立派。

さらにフィギュアの街ということで推しているみたいで駅の中には名探偵コナンのフィギュアが飾ってありました。鳥取といえばコナンの街ですもんね。作者の青山剛昌さんはこの辺の出身です。

倉吉駅から少し行ったところに由良駅という駅があります。これが青山剛昌記念館の最寄り駅になり由良駅は別名コナン駅としても親しまれています。

倉吉駅
倉吉駅の中にはコナンのフィギュアが。倉吉はフィギュア制作で有名な街らしい。
由良駅
途中の由良駅が青山剛昌記念館の最寄り駅。由良駅は別名コナン駅として親しまれている。

米子に近づいてくると伯耆富士とも呼ばれる大山がお出迎え。

山陰地方に最速で行こうとすると岡山から特急やくもに乗り換えて伯備線で米子に入るというルートになります。そのため大山は山陰の玄関口に置いてあるというイメージが強いのですが、今回は播但線経由で鳥取から来たためもうリビングぐらいまで入ってきちゃったところに大山があるような気分になりました。

大山
普段は富士山のように左右対称の美しい山体が見えるが、夏場はてっぺんに雲がかかりがち。これは富士山でもそう。

第8走者 米子ー松江

今日の最終ランナー出雲市行き

さて長い長い本日の旅もこれが最終列車。米子から松江はもうすぐ目と鼻の先です。

30分程度乗車し島根県の県庁所在地松江に到着。

松江は何度か通り過ぎることはあったのですが下車するのはこれが初めて。県庁所在地というだけあって想像していたよりも都会で驚きました。(島根県民の方に失礼)

松江駅
松江駅

夜ご飯はこれ!

広島県に本社を置き中国地方でよく見られるコンビニポプラの弁当です。ポプラの弁当は店内で炊いたご飯をその場で詰めてくれるという形式でご飯の量を選ぶことができます。ここは特盛一択。

ポプラの弁当(特盛)
ポプラの弁当(特盛)

Twitterで見たこのようなのを想像していたのですがちょっと肩透かしをくらいました、それでもこの盛り具合半端ないですね。

さて明日はここ松江から浜田まで向かいます。

出発は朝10時半で昼の2時半頃には到着する予定。

18きっぷでもギリギリ元が取れるかどうかと言ったぐらいの短い距離です。明日は今日ほど限界18きっぷ旅行みたいな行程じゃないので楽勝です。

この日の移動ルート
鳥取駅
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