・越後湯沢行くだけで満足する雪景色の美しいところ
・東京から向かう際に乗車する上越線は日本で屈指の豪雪地帯
・上越線から眺める雪の景色が美しすぎる
・冬の晴れた日は上越線に乗って越後湯沢に行こう
こんにちは、かもめ(@kamomeNo3885)です。
この日は2021年の12月18日。ちょうど昨日の夜ウィラーの運行する高級夜行バス「リボーン」に乗っていま東京駅前に着いたところです。
このページを読むとわかること ・ウィラーの最高級バス「リボーン」は夜行バスのイメージを覆る快適さ! ・値段は新幹線より少し安いくらいだが、寝ている間に到着する時間節約効果が魅力! ・リボーンに乗車する際の注意点も紹[…]
人の少ない朝7時台の東京駅周辺。丸の内のビル群と銀杏の木が美しいです。
さて、この日は東京にいる友人に会うために東京に来たのですが、その前に青春18きっぷを使って越後湯沢に行きたいと思います。
友人に会うのが夜なのでそれまでに出ちゃった乗り鉄してしまおう。という算段です。
ここから乗車するのは上野東京ライン高崎行き普通列車。高崎からは上越線に乗り雪の景色を堪能しながら越後湯沢まで向かいたいと思います。
東京から高崎に向けて出発
まずは東京駅からから上野東京ラインに乗って高崎駅を目指します。
青春18きっぷでもグリーン券を買えばグリーン車に乗ることができます。
東京から高崎までは約2時間。この日は土曜日の朝と言っても普通列車はかなり混んでいたのでグリーン券を買ってグリーン車に乗ることにしました。
それでもグリーン車内は窓側の座席が全て埋まっているくらいだったので、普通車はもっと混んでいたと思います。グリーン券を買って正解ですね。
東京から高崎までのグリーン券は800円。
これで高崎までの2時間転換クロスシートの2階建ての車窓から景色が眺められると思うと安いものです。私は数えるほどしか東京に来たことがないので土曜日の朝の普通電車がどれほど混むかわかりませんが、ロングシートでは社車窓が見づらいし、やはり東京は電車が混んでいるのではないかと懸念していました。
ちなみに私は東京の電車には乗り慣れていないのでグリーン券の買い方はかなり調べました。
駅の改札の外の自動券売機にスイカを差し込んでグリーン券を買うようです。
具体的には駅の改札の外の自動券売機でSuicaを使ってグリーン券購入します。するとそのSuicaの中にグリーン券の情報が記憶され、乗った車内の天井にあるICカードリーダーに読み取らせることによって座席が確保されるという仕組みになっているみたいです。
ちなみに首都圏のグリーン車は自由席なので途中の駅で下車して後続の列車でまたグリーン車に乗るということもできます。
つまり、東京から高崎行きのグリーン券を買っている場合途中の大宮で一旦下車、改札内で用事を済ませて後続のグリーン車にもう一度乗るといったこともできてしまうわけです。(改札外に出たらグリーン券は無効になるのでしょうか?)
グリーン券の買い方についてはこちらの動画が参考になりました。
無事にグリーン券の購入を終え、東京から約2時間群馬県は高崎駅を目指します。
この日はとても天気がよく途中埼玉県の桶川付近で進行方向左側に富士山を見ることができました。埼玉県から静岡県で富士山が見えるって凄いですよね。びっくりしました。
高崎からは上越線に乗換、まずは水上へ
群馬県の高崎駅からは上越線に乗り換えまずは水上に向かいます。
上越線水上行き普通列車です。
上越線は群馬県の高崎から新潟県の長岡市宮内駅まで伸びている路線です。
つまり、高崎駅からはどんどん山の方に分け入っていき日本海側の新潟県に抜けるようになっています。
その間には谷川岳と呼ばれる険しい山々があり、ここが日本有数の豪雪地帯として知られているわけです。なので、高崎駅から先の車窓は刻一刻と白の車窓に変わっていきます。
高崎駅に着いた時点では雪の気配も全くないこのような冬晴れの一日。ここからどのように白銀の世界に変わっていくのか楽しみです。
高崎駅を出発してすぐ、進行右側に群馬県庁が見えます。群馬県庁が思いの外豪華!ということでネット記事なんかで有名ですね。
だんだん線路には雪が少しずつ見えるようになってきました。
ここは渋川駅。どうやら渋川駅付近が白の世界とそうじゃない世界の境目となっているようです。さっきまで晴れていた空もだんだんと鉛色になってきました。
気付けば空からは雪が降ってきています。
高崎駅から渋川駅までの列車で30分弱距離にして20kmのところです。たったこれだけの距離なのにあっという間に天気が一変してしまうのは面白いことです。
さて何でこのように天気が一変したのか、さらにこれから先の水上駅や越後湯沢が豪雪地帯して知られているのか説明しましょう。
皆さんは日本海側の豪雪地帯であることはご存知でしょう。具体的には金沢や新潟、秋田などがそうですね。
日本海側で雪が降る理由は日本海の湿った空気が風に流されてきて、日本海の太平洋側と日本海側を隔てる山にぶつかり速度上昇気流が発生、山の手前側では雨が降るのですが気温が低いために雪なるというわけです。
本州の太平洋側と日本海側を隔てる部分には中国山地や木曽山脈(日本アルプス)さらにはまさにこの谷川岳などが連なっています。だから日本海側は雪が多いというわけです。
さらに日本海側の湿った空気は山にぶつかって雨を降らせることで湿気を失います。そのため、日本海側が雨でも山を越えたところ(太平洋側)は晴れと言う場合が多いというわけです。
まさにこの日が典型的な西高東低冬型の気圧配置で、まさに教科書通りの天気の移り変わりを見ることができました。
さて、列車はどんどん谷川岳に向けて進んでいきます。
上越線は水上駅から先、川端康成の小説「雪国」で有名な「国境の長いトンネル=(新清水トンネル)」を越えていくわけですが、そのトンネルを越える前からかなりの雪景色を楽しむことができました。
水上駅からは「国境の長いトンネル」へ
水上駅からはいよいよかの有名な国境の長いトンネルを越えて行きます。ここから川端康成の小説で有名な新清水トンネルです。
「国境の長いトンネルを越えるとそこは雪国だった」で有名なトンネル。この新清水トンネルはかなり長大なトンネルで全長は10㎞弱あります。
あまりに長いためトンネルの中には2つの駅があります。
水上駅からトンネルに入るとまず最初の停車駅湯檜曽(ゆびそ)駅に停車します。
この湯檜曽駅というのは面白い構造をしており下り線の駅ホームはこのトンネルの中にあります。それに対し上りホームは山の上に立っています。普通の地上ホームです。
これはループ線と言って線路の勾配を緩和するために考えられた仕組み。その結果下りホームだけがこのトンネルの中に作られるということになったのです。
湯檜曽駅の地図を見ても上り線(画面上から下に向かう)はループを描いていることがわかる。上越線の線路が2本あるように見えるのは線路の上り線と下り線が別々に走っているため。先述したように下り線は直線的にトンネルで新潟県に向かっている。
さらに進んでいくと日本一のモグラ駅として有名な土合駅があります。
この土合駅は改札のある地上とホームが486段の階段によって隔てられており、地上とホームの標高差は70mもあります。
しかし、土合駅の上りホームは普通の地上にあり下りホームだけがトンネルの中にあるということになっています。これも湯檜曽駅と同じ仕組みです。
上越国境にある2つの湯檜曽駅、土合駅は片方だけがトンネルの中にあるというおもしろい駅なのです。
さて土合駅を出発した列車はしばらく進むと大清水トンネルを出て新潟県に入ります。
群馬県側の水上駅で常に豪雪地帯の様相を呈していましたが、「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国だった」と言われるようにトンネルを抜けるとまたはもうワンランク雪国レベルが上がったような気がします。
後日、実際に土合駅に降り立ってみました。
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トンネルを出てすぐにある役が土樽駅。ここからはもう新潟県です。
新清水トンネルを抜けてから先の上越線には駅直結のスキー場がいくつかあります。
1つは越後中里スキー場。ここは本当に駅舎直結のスキー場です。ここはスキー場の休憩場として元寝台列車のブルートレインが使われており、かなり鉄分の濃いスキー場になっています。
もう1つが岩原(いわっぱら)スキー場。駅の名前も岩原スキー場前駅となっており、こちらも駅からアクセスの良いスキー場です。
岩原スキー場前駅の次が私の下車する越後湯沢駅です。
雪の中を走る列車は雪が防音材として働いて、静かに走っていくと言う印象がありました。
上越線を静かに走る列車の前面展望
越後湯沢で3時間だけ旅行気分
東京から4時間半ほどかけて新潟県越後湯沢駅に到着です。新幹線なら1時間弱で来れるところを雪景色を楽しむためにこれだけの時間をかけてきました。(あとは青春18きっぷで安かったからっていうものある…)
ここまで紹介してきたように上越線は雪の景色がとても美しく、越後湯沢は行くだけで満足してしまうような素晴らしい観光地です。
雪の景色が楽しみたいなら今日のような冬晴れの日を選ぶことをおすすめします。
さて、折り返し東京方面に帰る列車まで3時間あります。3時間あれば越後湯沢の駅構内でかなり楽しめます。
酒風呂を堪能!
まず温泉に入りましょう。
越後湯沢温泉地として有名なだけではなく近くに魚沼地区という場所があり、ここは皆さんご存知の通りコシヒカリの名産地です。お米が美味しいということは日本酒が美味しい。
ということで越後湯沢の駅構内には酒風呂なるものがあります。源泉かけ流しの温泉に日本酒を贅沢に混ぜた温泉とのことで肌がすべすべになり、高い温浴効果があるとされています。
料金は大人一人800円。
少し高い気がしなくもないですがバスタオルとボディタオルの貸し出し、源泉かけ流しで日本酒を贅沢に使っているという所まで考えるとそこまで高いものではないでしょう。
しかし、浴室内はこじんまりとしたものでした。
いくら電車の中へ雪を眺めていただけとはいえ、越後湯沢に着いた途端かなり体が冷え切ってしまいました。
この時の越後湯沢の気温はマイナス2度。すぐに温泉に入って温まることにしました。
温泉の温度は少し高めで短時間でもかなり温まることができました!逆に長湯したい場合は向いていないかもしれません。
魚沼産コシヒカリの爆弾おにぎりを食す!
越後湯沢には爆弾おにぎりの名物があります。
これはおにぎり1個あたりご飯1合を使ったというとても大きなおにぎりで、具材によって値段が変わります。
私はまずはお米の味を味わうために具材も海苔もないただの白おにぎりを注文しました。これは1つ360円ほどだったでしょうか、それともう1つは焼きタラコのおにぎりにしました。これは550円ほどだったでしょうか。
2つでご飯2合ということになりますが、1つは帰りの列車の中で食べることにします。
と思ったのですが、かなりお腹が空いていたのでその場で2つとも食べてしまいました(笑)
焼きタラコの方は中を割ったらこのようにかなり多くのたらこが贅沢に入っておりお得感を感じました。
やはり南魚沼産のコシヒカリを炊きたてで頬張るのは最高ですね。
ここはかなり良い人気の店なのでいつも行列しているそうですが、この日は先に温泉に入ったおかげで午後2時頃になっていたため並ぶことなくすぐに食べられました。
お土産コーナーを物色
余った時間はお土産コーナーを物色します。
と言っても売っているのはお米か日本酒それに郷土料理やお土産品だけです。
私はお酒は飲みませんのでどのお酒が美味しいとかはよくわからないのですが、東京で会う友人のために日本酒と甘酒を1つずつ買って帰りました。
友人に会ってから甘酒(ノンアルコールを)飲んだのですが、これはかなり美味しくさすがに米どころ新潟!と思わせてくれるものでした。
麹ラテフロートを持って帰りの列車へ
最後は越後湯沢名物の麹ラテフロートを持って電車に乗り込みます。
麹とは蒸した米に麹菌を付着させ繁殖しやすい温度、湿度などの条件下で培養したものです。
甘酒のもとになるものですがこれで作ったのがこちらの麹ラテ。さらに上には麹で作ったソフトクリームも持っています。ラテ自体がそんなに甘くないのでそこに甘いソフトクリームを溶かしながら飲むことでかなり美味しく頂くことができました。
このソフトクリームすぐに溶けてしまう事を心配したのですが外があまりに寒いためなかなか溶けずに済みました。
帰りの相棒は「フロムアクア」で
さて帰りの列車の東京までの4時間近くほとんど買い物するような時間をおかないので飲み物を買っておきます。
ここはやはり「フロムアクア」でしょう。
このフロムアクアは関東圏では有名なJRの自販機で売っている水ですが、この水は先ほどの新清水トンネルを掘った際に出てきた湧き水を使っているのです。
新清水トンネルの工事はかなり難航し湧き水が工事の邪魔になったという話ですが、その忌々しい湧き水みさえもペットボトルに詰めて売ってしまうというJR東日本の発想の転換には感服します。
この新清水トンネルの湧き水を飲みながら新清水トンネル付近の雪景色を眺めるというのも良いでしょう。
冬の雪見は越後湯沢へ!
さて今回は東京から日帰りで行くことができる越後湯沢の雪見の旅についてご紹介しました。
関東地方は晴れていても少し乗っただけでどんよりとした空模様になる。さらにそれが雪景色に一変する。このような現象を身をもって感じることができるのが上越線の面白いところだと思います。
皆さんも是非この美しい雪景色を眺めに上越線に乗ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに東京から越後湯沢までの片道乗車券は3,500円ほど往復したら7,000円程度かかりますが、青春18きっぷを使えば1日あたり2,410円ですから格安で旅行することができます。
しかし、水上から先の区間は1日5本しか運行本数がないのでご注意下さい。
また、18きっぷのシーズンはかなり車内が混むためローカル線の趣が半減してしまうのもちょっとしたマイナスポイントです。