こんにちは、かもめ(@kamomeNo3885)です。
私はいわゆる乗り鉄で日本全国を鉄道に乗って旅行することを趣味にしています。
そんな私が発見した駅そのものが観光地といっても良いような面白い駅を紹介していきます。
水無瀬駅 阪急
まず紹介するのは阪急電鉄京都線にある水無瀬(みなせ)駅。
この辺の阪急京都線は東海道新幹線と並行するように線路が敷かれています。東海道新幹線の工事中は新幹線の線路の上を新幹線よりも先に阪急電車が走ったというのは有名な話です。
出張先の福井県で不思議な光景を見た。開通前の北陸新幹線の高架を、見慣れない私鉄の車両が走行していたのだ。調べてみて行き着…
新幹線は京都と新大阪間の大山崎付近、約3.8キロで阪急京都線とぴったり並走することが決まった。当時まだ阪急はこの区間で地上を走っており、新幹線の高架の重みで線路が地盤沈下する恐れが指摘された。
解決策として阪急も高架化することに。まず新幹線の高架を建設。そこに阪急を走らせる間、阪急の高架を工事する手順だ。「特筆すべきがレール幅でした」と吉井さん。阪急と新幹線はたまたま同幅。新幹線のレールをそのまま走った。営業運転したのは63年4~12月。大山崎、水無瀬、上牧の3駅は新幹線の高架に仮設した。ちなみにえち鉄はレール幅が狭く、高架に専用のレールを敷いた。
特にこの阪急水無瀬駅から大山崎駅付近は阪急電車の線路と新幹線の線路がほぼ一直線に横並びになっています。水無瀬駅のホームの一番端っこに行くと新幹線がすぐ横を高速で通過していく様子を体感することができます。
まさに新幹線の大迫力を一番間近で感じることのできる駅と言っても良いでしょう。私も実際に行ってきましたのでその動画を以下に貼っておきます。
途中で新幹線の風圧が想像よりも凄まじく私の声が漏れているのが分かります。
水無瀬駅のホームの幅はかなり狭いので阪急電車の運転士の方に迷惑をかけないように安全には十分注意して撮影を行いました。皆さんも訪れる際は十分に気をつけてください。
梅田駅 阪急
続いても紹介するのは阪急電鉄。
その中でも大ターミナルである阪急梅田駅を紹介します。
関西圏に住んでいる方は何気なく利用したことのある阪急梅田駅ですが実は凄い記録を持っています。
それは改札機が横並びになった数が日本一というのです。
実際に改札内に併設されたタリーズコーヒーから眺めると横並びにずらっと並んでいる改札機の多さに目を奪われます。
また阪急電車といえば高頻度運転。
乗降客数は1日40万人とも言われせわしなく流れる人の流れとせわしなく行き来する大ターミナル駅のマルーンの列車を見ながらコーヒーを飲むことのできる鉄オタ的には穴場スポットです。
餘部駅 JR山陰本線
続いて紹介するのはJRの駅。
餘部(あまるべ)駅は山陰本線にある兵庫県の駅です。
餘部駅といえば鉄橋の真上に設置された駅。余部鉄橋といえばここから列車が転落した大事故で悪名高いですが、ここから眺める日本海の眺めは特筆すべきものがあります。
写真を見ていただければわかりますが、左側にかかっている赤い橋が旧余部鉄橋。この橋の上から列車が転落しました。
その横にかかっているコンクリート製の橋が付け替えられた余部鉄橋。付け替えられたということがわかる証拠に画面奥側を見ると線路は旧鉄橋(赤色)にめがけて一直線にひかれています。
しかし線路を一本横にずらして付け替えたことによってくねっと曲がるカーブが形成されています。あのカーブのおかげで列車は減速して侵入してきます。ゆっくり列車が過ぎ去るため乗っている車窓からも景色をゆっくり眺めることができ、写真もバッチリとることができる鉄道マニアの写真撮影スポットにもなっています。
なお、「あまるべ」の漢字は餘部と余部の2通りがあるのにお気づきになられたでしょうか。
これは駅を指す場合は「餘部」を用い、橋を指す場合は「余部」を用いています。
駅は同じ兵庫県内に「余部(よべ)駅」と言う駅があり、読みこそ違うものの同じ漢字の駅が同じ県内に2つあるのは紛らわしいということで、「餘部」の漢字が当てられていると言う経緯があります。
亀嵩駅 木次線
続いて紹介するのはJR木次(きすき)線の亀嵩(かめだけ)駅。
この駅は1日の利用客数は20人弱ともいわれるちょっとした秘境駅ですが面白いポイントがあります。
それは蕎麦屋が運営する管理委託駅ということで駅長さんが駅長兼蕎麦屋の店主であるということです。
つまり駅舎は蕎麦屋併設。
立地が島根県奥出雲町ということだけあって駅の中で本格的な出雲そばをいただくことができます。
またあらかじめ電話で予約していれば駅長さんが列車までそば弁当を運んでくれるとのことです。
また、駅舎は松本清張の映画「砂の器」で使用された駅舎ということで俳優さんのサインがたくさんあります。
電話予約すれば列車から降りずとも窓まで弁当持ってきてくれるというサービスを行っている駅としてもう一つ有名なのは三重県の松阪駅です。
駅弁のあら竹では特急列車の停車時刻をあらかじめ電話で伝えて予約することで松阪牛の弁当をドアのところまで持ってきてくれます。
近鉄 宇治山田駅
次に紹介するのは近鉄の宇治山田駅。
この駅は伊勢神宮外宮の最寄り駅で天皇陛下が伊勢神宮にお参りになる際はこの駅を利用することになっています。
天皇陛下がお乗りになるお召し列車はJR運営することが一般的ですが、伊勢神宮に行く際は近鉄を利用するようです。
近鉄も天皇陛下を迎え入れる威信をかけた駅ということでとても豪華で荘厳な造りになっており、伊勢神宮に団体客が来た際の臨時待合室まで併設してあります。
とにかく駅の作りが立派なので宇治山田駅は行くだけで観光になる駅ということができるでしょう。
実は伊勢神宮の外宮はひとつ前の伊勢市駅の方が近いです。さらに伊勢市駅はJRと近鉄の両方の乗り入れる駅。
しかしながら、せっかく伊勢神宮の外宮にお参りされるならばこの宇治山田駅を利用して伊勢神宮とあわせて観光のターゲットにしていただきたいものです。
※伊勢市駅と宇治山田駅は歩いても5分程度で行けるくらい隣接しています。
JR鹿児島本線 門司港駅
日本には重要文化財に指定された駅舎が3つあります。
1つは皆さんご存知東京駅、もう1つは既に廃駅になってしまいましたが出雲大社の最寄り駅としてあった旧国鉄の大社駅です。
そして最後が九州の玄関口門司港にあるこの門司港駅です。
つまり現存する重要文化財の駅舎の中で現役の駅舎は東京駅と門司港駅だけということになります。
開業したのは1914年大正3年のことです。平成31年には6年にも及ぶ復元工事を終えて大正時代の姿を取り戻した門司港駅がリニューアルしました。
駅舎内の自動券売機からみどりの窓口併設されてあるスターバックスまで全てが大正レトロを再現したとてもシックな駅になっています。
九州旅行される際は周辺の門司港レトロ地区と合わせてぜひ訪れてみてください。
今も現役で活躍する駅舎構内には九州鉄道の起点を表す「0哩(ゼロマイル)標」、門司港に帰り着いた引揚者や復員兵が安堵の思いで喉を潤した「帰り水」、戦時中の金属供出から逃れた「幸運の手水鉢」等、歴史のエピソードに飾られた見所が満載です。また駅舎の横には、関門連絡船就航当時に駅から桟橋までの約100mを結んでいた「関門連絡船通路跡」が残されています。
JR日豊本線 大分駅
続いても九州の駅大分駅をご紹介します。
大分駅は2015年にリニューアル工事されJR九州の観光列車ななつ星などを手がける水戸岡鋭治さんがデザインするおしゃれな駅に生まれ変わりました。博多駅などと同様に屋上には屋上庭園と鉄道神社も併設されています。
しかし私が紹介したいのは温泉。
さすが大分県というだけあってなんとこの大分駅の地下には温泉が湧いているというのです。その温泉をポンプで汲み取って屋上まで組み上げたのが「シティスパてんくう」。
大分駅のすぐ横のJR九州が手がけるホテルの屋上に併設されています。ここからの眺めは最高で大分市街や大分駅を発着する列車の数々を見ることができます。
JR上越線 土合駅
屋上の温泉ときたら次は地下の駅です。
土合駅は群馬県の上越国境に位置する日本一のモグラ駅です。モグラ駅というのはその名の通りホームがかなり地下深いところにあるということ。
なんと駅の地上の入り口からホームまでは階段462段、深さにして70m。ホームから出口までは10分かかるとされています。
1日の利用客数が2人程度とまさに国境に位置する超秘境駅ですが、最近は土合駅の横にキャンプ施設がオープンしています。
ここではBBQなどグランピングを楽しめるということでかなり人気を博しているようです。
※勾配を緩和するためのループ線の関係でホームが地下にあるのは下り線のみ。上り線は通常通り地上にあります。
土合駅をはさんだ湯檜曽(ゆびそ)駅(群馬県みなかみ町)と土樽駅(新潟県湯沢町)のあいだは高低差が激しく、1931(昭和6)年に開業した現在の上り線はループ線(らせん階段のように円を描いて高低差に対処)と複数のトンネルを組み合わせて勾配を克服しています。
しかし土木技術が進歩した1960年代には、これを新清水トンネル1本によって最短距離で結ぶことができました。このため、上越線の上下線を分離するにあたり、土合駅の下りホームは新清水トンネルの途中につくられることになりました。
ホームから出口まで10分かかる駅、なぜ誕生? それを楽しむ列車も|乗り物ニュース
JR鶴見線 海芝浦駅
海に近い駅というのは青春18きっぷのポスターやインスタ映えで有名になった下灘駅やカレー屋さんが併設する千綿駅などたくさんありますが、海からの距離というだけでいくとここが日本一ではないでしょうか。
その名も鶴見線にある海芝浦駅です。
まさにホームの先は海。ホームからそのまま釣り糸を下げて釣りをする強者までいるようです。
この駅の面白いところは駅舎が東芝の工場の敷地内に入っているということ。つまり一般人は改札の外に出られないといったルールのようです。
(実際には東芝は駅の待合人のために海芝公園という公園を敷地内に整備しており、そこは一般人でも入れるらしいです)
海芝浦という駅の名前は東芝の前身の「芝浦製作所」と海に面していることから名付けられた名前だそうです。
JR奥羽本線(山形新幹線) 峠駅
峠駅はその名の通り峠のてっぺんにある奥羽本線の駅です。
この珍しいところは駅舎全部がスノーシェッドで覆われているということ。
スノーシェッドというのは雪国によく見られる線路を雪から守るための屋根のことです。鉄道は一般的に雪に強いとされていますが方向を変えるポイントのところに雪が積もってしまうと列車の進行方向を変えることができず機能不全に陥ってしまいます。
そのため雪国ではポイント付近だけにスノーシェッドと呼ばれる屋根をかぶせている設備がよく見られます。
そしてこの峠駅は駅全部にスノーシェッドがかかっているというとても変わった駅です。
1日の利用客数は10人程度と峠にあるかなりの秘境駅ですが、峠の力餅という名物も立ち売りしてあり鉄道マニアからは人気の高い駅です。
このような秘境駅ですが本線に位置しているため山形新幹線も通過します。このような秘境駅で新幹線の通過を見られるというのは何ともアンマッチで不思議なものです。
ここまで駅そのものが観光地ともいえる面白い駅を10個紹介してきました。
ぜひ気になる駅が近くにある際は訪れてみてください!